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» 2011年09月09日 00時00分 公開

デフォルトゲートウェイ冗長化プロトコルHSRPCCNP対策講座 SWITCH編(7)(2/2 ページ)

[齋藤理恵,グローバル ナレッジ ネットワーク]
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HSRPグループを作る

 HSRPを利用するときは、インターフェイスコンフィグレーションモードで設定します。デフォルトゲートウェイとなるIPアドレスを持つインターフェイスを冗長化するので、レイヤ3のインターフェイスに設定します。HSRPグループを形成するすべてのルータのインターフェイスに同一のグループ番号を設定します。さらに、仮想ルータのIPアドレスも同一の値に設定する必要があります。HSRPグループを作るときは、ルータで以下のコマンドを実行します。

Switch(config-if)#standby <グループ番号> ip <仮想ルータのIPアドレス>

 HSRPグループを設定できたら、ルータの設定を確認しましょう。「show standby brief」コマンドを実行すると、以下のように設定値を確認できます。

Switch#show standby brief
                   P indicates configured to preempt.
                   |
Interface Grp  Pri P State   Active  Standby  Virtual IP
Fa0/0     1   100  Active  local   10.1.1.2   10.1.1.200

 設定項目の意味を左から1つずつ説明します。いちばん左にある「Interface」は、HSRPを有効にしているインターフェイスを指します。その隣の「Grp」はHSRPグループ番号を、「Pri」はプライオリティ値を示します。

 その隣にある「P」はプリエンプトの有効無効を表します。プリエンプトについては後に詳しく説明しますが、ここでは、何の表示もないときは無効で、Pと表示があるときは有効ということを覚えておいてください。

 続く「State」は、ルータの状態を指し、Activeならアクティブルータとして動作していることを意味します。「Active」はアクティブルータのIPアドレスを指します。自身がアクティブルータであるとき、ここの表示は「local」となります。

そして、「Standby」はスタンバイルータのIPアドレスを、「Virtual IP」は仮想ルータのIPアドレスを指します。

確認問題2

  • 問題

HSRPグループを作るときに、グループを構成するルータの間で一致させる必要がある項目を2つ選択しなさい。

a.グループ番号
b.仮想ルータのアドレス
c.スタンバイルータのIPアドレス
d.アクティブルータのIPアドレス

  • 正解

 a、b

  • 解説

 HSRPグループを形成する全てのルータのインターフェイスで同じグループ番号と仮想ルータのIPアドレスを設定する必要があります。従って正解はa、bです。

HSRPの詳細設定

 先述の通り、HSRPグループ内でプライオリティ値が最も大きいルータが、アクティブルータとなります。ルータの初期設定ではプライオリティ値は100です。これを変更するには以下のコマンドを実行します。

Switch(config-if)#standby <グループ番号> priority <プライオリティ値>

 またHSRPでは安定した状態を維持するために、一度アクティブルータが決まると、その後にプライオリティ値がさらに大きいルータが現れても、アクティブルータが停止しない限りアクティブルータの交代はありません。

 プライオリティ値が最も大きいルータを常にアクティブルータにすることもできます。これには、プリエンプトの設定が必要です。現時点のアクティブルータよりもプライオリティ値が大きく、アクティブルータに成り代わりたいルータにプリエンプトの設定をすると、現在のアクティブルータに対して自らをアクティブルータにしたいという「Coupメッセージ」を送信して、アクティブルータの権利を奪い取ります。プリエンプト設定を変更するには、以下のコマンドを実行します。

Switch(config-if)#standby <グループ番号> preempt

 また、Helloタイマー、Deadタイマーの値を変更することも可能です。変更するときはHSRPグループ内のすべてのルータに同一の値を設定しなければなりません。設定を変更するには、以下のコマンドを実行します。

Switch(config-if)#standby <グループ番号> timers  

確認問題3

  • 問題

アクティブルータの選出について適切な説明を1つ選択しなさい。

a.プライオリティ値の最も小さいルータが選ばれる
b.ルータIDの最も大きいルータが選ばれる
c.プライオリティ値の最も大きいルータが選ばれる
d.ルータIDの最も小さいルータが選ばれる

  • 正解

 c

  • 解説

 正解はcです。アクティブルータはHSRPグループ内でプライオリティ値が最も大きいルータになります。プライオリティの値が同一であるときは、そのサブネット内の最も大きいIPアドレスが設定されているルータがアクティブルータになります。

筆者紹介

グローバル ナレッジ ネットワーク ソリューション本部

齋藤理恵(さいとうりえ)

Cisco認定トレーナー。トレーナー歴は11年。マイクロソフト、サン・マイクロシステムズ、シスコシステムズなどIT業界でトレーナーとして活動。現在は、グローバル ナレッジ ネットワークで、Cisco認定トレーニングコース(CCNA、CCNP)、ネットワーク系オリジナルコースを中心に講師を担当している。グローバル ナレッジ ネットワーク講師寄稿記事一覧はこちら



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