最後にWindows 8のインストール方法についてまとめておく。といっても、Windows 7の場合よりもさらにインストールは簡略化、高速化され、簡単になっている。基本的にはWindows 7のようなインストール方法(新規インストール、アップグレード・インストール、仮想ディスク上へのインストールなど)がそのまま使えるので、Windows 7でインストールを行ったことがあれば簡単に済むだろう。
Windows 8はDVDメディアからインストールするが、最近ではDVDドライブを持たないシステムも少なくない。その場合は、USBメモリ(4Gbytesかそれ以上)にDVDのイメージ(.ISOファイル)を書き込み、システムをUSBブートしてインストール作業を行えばよい。.ISOファイルからブート可能なUSBメモリを作成するには、以下の方法を使うとよい。
MSDN/TechNetサブスクリプションでは、Windows RT版を除く、3つのエディションについて、それぞれx86版とx64版のインストールDVDイメージが提供されている(サブスクリプションの契約によって入手できるイメージは異なる)。
また上記以外に、Windows 8 Enterpriseエディションの90日評価版が以下のサイトで配布されているので、これを入手して同様にインストールすれば、Windows 8のRTM版の機能をテストできる。ただしこの評価版から製品版へのアップグレードや更新は行えないし(評価終了後は削除して、新規インストールすること)、サポートも受けられないので、注意していただきたい。
Windows 8をインストールするための最小ハードウェア要件は次の通りである。基本的にはWindows 7が動作しているようなシステムなら、そのままWindows 8を利用できる。
■Windows 8 Enterpriseインストールのための最小システム要件
インストールDVDなどで起動すると次のような画面が表示されるので、インストールする言語やキーボードの種類などを選択して先へ進める。
設定を確認して、先へ進む。
次の画面では、Windows 8のプロダクト・キーを入力する画面が表示されるので、キーを入力する。ただしインストール・メディアの種類(エディション、ボリューム・ライセンス版かそうでないかなど)によっては、キー入力をしなくてもインストール作業を行えるものがある(アクティベーションはインストール後に行う。ただしその場合でも、ライセンス条項への同意画面が表示されることがあるので、「同意します」のチェック・ボックスをオンにして先へ進む)。またWindows 8 Enterpriseの90日評価版の場合、キー入力は不要である。なおインストール中にインターネット接続可能なネットワークが利用できる場合、自動的にアクティベーションまで行うようである。
その次の画面ではインストールの種類を選択する。
次の画面ではインストール先のディスクを選択する。
「次へ」をクリックして先へ進めると、自動的にインストールが始まる。2回ほどシステムを再起動しながら、ファイルのコピーやシステム設定などが行われる。
その後は、まずコンピュータ名を指定する必要がある。
次はWindows OSの各種設定を行うが、通常は「簡単設定」を選んでおけばよいだろう。
次はアカウントの種類を指定する。Windows 8ではインターネット上に設定を保存して、複数のPC間で設定を共通化する機能を持っているが、そのためには「Microsoftアカウント」を使用する必要がある。またMicrosoftアカウントは、Metroアプリを使ったり、Windowsストアのアプリケーションをダウンロードする場合などにも必要になる。だが今までのWindows OSのように、ローカルのアカウントを使ってもよい(ローカル・アカウントでサインインして、Metroアプリを使うときだけMicrosoftアカウント情報を入力する、という使い方もできる)。
Microsoftアカウントを利用するにはインターネットへの接続とWindows Live IDの取得が必要になる。以下では、ローカル・アカウントで設定してみる。
ここでは「ローカル アカウント」を選択して先へ進む。次の画面では、作成するアカウント名とパスワードを入力する。
これで手動の入力作業はすべて完了である。しばらくインストール作業が続き、それが終わるとWindows 8が起動してスタート画面が表示されるはずだ(初回は自動的にログオンしている状態になる)。後はデバイス・ドライバを導入したり、Windows Updateを適用したり、個人設定(カスタマイズ)などの作業を行う。
今回は、Windows 8 RTM版のリリースに合わせて、RTM版の概要を紹介した。次回からはWindows 8の機能を1つずつ取り上げ、詳しく紹介する。第2回は、新しいユーザー・インターフェイスについて解説する予定である。
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