分散KVSのスケーラビリティを確保しつつ、RDB的な操作に対応するライブラリパッケージが登場。ビッグデータ対応アプリケーション開発のしきいを下げられるか。
エスキュービズムとコネクト(旧ゼンド・ジャパン)は2012年11月22日、Cassandra操作向けのPHPライブラリをパッケージ化した「NanaHoshi」の販売を開始した。提供は12月17日からを予定している。
NanaHoshiはApache Cassandraの操作を行うためのPHPライブラリパッケージで、エスキュービズムが大規模システム向けに開発したもの。Apache Cassandraの操作に必要な複雑な手続きをNanaHoshiが隠ぺいするため、開発効率を高められる。
また、通常の分散KVSでは対応していない、任意の複数テーブルや複数キーにわたるトランザクションも扱える。このため、一般的な業務アプリケーションであっても、別途RDBを用意する必要がない。これにより、開発工数削減が見込めるほか、利用企業側でのシステム投資コストも抑制できる。
なお、NanaHoshiは、ECサイト向けのクラウドパッケージ製品間の連携を進めるBlueRabbitプロジェクトに参加しており、それぞれのシステムとの連携APIも用意している。
エスキュービズムでは既に、オンラインショッピングサイトなど、大量の商品情報や在庫情報などをもつシステムなどにNanaHoshiを適用しており、実稼働させている。
価格は、使用権とサポート料金に分けられている。使用権は初年度にのみ発生するため、以降のアップデートやサポートが不要な場合は、1回の使用権支払いのみで利用できる。使用権の料金は、Cassandra1クラスタ内のサーバ数9ノードまでに対応した「基本セット」で26万2500円、10ノード以上の「大規模セット」で42万円(いずれも税込)となっている。
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