NTTデータは1月29日、「バーチャルネットワークコントローラ バージョン 2.0」を発表した。
NTTデータは1月29日、「バーチャルネットワークコントローラ バージョン 2.0」を発表した。Software-Defined Networking(SDN)を通じて「柔軟に帯域制御を行いたい」「不正アクセスを検知したら即座にネットワークを切り替えたい」といったユーザーごとのニーズを柔軟に実現する、オリジナルのOpenFlowコントローラを構築するためのフレームワークで、2月28日から販売を開始する。
バーチャルネットワークコントローラは、OpenFlowバージョン1.0に準拠したソフトウェアフレームワークだ。OpenFlowスイッチと通信を行い、スイッチごとの違いを吸収、抽象化するJavaベースの「VNC(Virtual Network Controller)-NOS」と、スイッチングなどのネットワーク機能を提供するVNC-AP(Application)という2つのコンポーネントで構成される。
いわゆるNorthband APIも含んだ形で提供することで、OpenFlowプロトコル単体では実現が難しかった、さまざまな柔軟な機能を実装できるようにすることが狙いだ。VNC 2.0 APIはSOAPベースで、OpenStackなどのアプリケーション側から簡単に仮想ネットワークを制御できるようにするという。NTTデータでは、標準アプリケーション(VNC-Standard AP)を提供するほか、「開発パートナー制度」という形で、このフレームワークを活用してアプリケーション(VNC-AP)を開発するサードパーティも募集する。
NTTデータではこれまで、非公開の形でバーチャルネットワークコントローラの開発を進めてきた。バージョン 2.0では、よりきめ細かなAPIを提供するほか、オーバーレイモードにも対応。データセンター間をまたがるトンネリングネットワークに対する制御もサポートするという。
バーチャルネットワークコントローラ バージョン 2.0は、Ubuntu、Red Hat Enterprise Linux上で動作する。接続検証済みのスイッチは、Open vSwitch 1.4.3のほか、NEC UNIVERGE PF5240、IBM RackSwitch G8264/G8264T、Riava AS4600-54T/L3、Pica8 Pronto 3290/3780。価格は明らかにしていないが、利用期間および機能を限定した事業者向けの「お試し開発版」は100万円という。
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