では準備が整ったため、実際にokuyamaFuseをマウントしてみましょう。
okuyamaFuseは、全てのデータをokuyamaに保存するため、マウント前――つまりokuyamaFuse起動前にokuyamaが起動している必要があります。
単純にokuyamaFuseをテスト利用するだけであればokuyamaに付属するantでのテスト起動であるserverrunコマンドで十分です。これはokuyamaを配置したディレクトリで実行してください。
[okuyama配置ディレクトリ]$ant serverrun
okuyamaの起動が確認できたでしょうか?
次にokuyamaFuseを起動し、ファイルシステムとしてマウントします。マウント場所は先程作成した/mnt/okuyamafuseです。マウントは、先程全ての必要ライブラリを配置した/root/okuyamaFuseディレクトリでroot権限で実行します。コマンドが長いので、表示所は\で区切っています。実際の入力は1行で構いません。
$LD_LIBRARY_PATH=./:/usr/local/lib \ java -classpath ./okuyamaFuse-0.0.1.jar:./fuse-j.jar:./commons-logging-1.0.4.jar:./okuyama-0.9.4.jar:./javamail-1.4.1.jar \ -Dorg.apache.commons.logging.Log=fuse.logging.FuseLog \ -Dfuse.logging.level=INFO \ -Xmx1024m -Xms1024m \ -server -XX:+UseConcMarkSweepGC -XX:+CMSParallelRemarkEnabled -XX:+UseParNewGC \ fuse.okuyamafs.OkuyamaFuse \ -f -o allow_other \ /mnt/okuyamafuse \ localhost:8888
非常に長い実行コマンドになるため、以下でそれぞれの意味を説明しておきましょう。
fuse用ライブラリの場所を指定しています。
java実行および、必要なjarファイルの指定をしています。
fuse-j用のログファイルを指定しています。
fuse-j用のログレベルの指定をしています。ファイルシステムの動きが分かるように、テスト実行時は「DEBUG」か「INFO」と指定するのがお勧めです。
実運用時には「ERROR」を指定することで障害発生時のみのログに絞ることができます。
okuyamaFuseが利用するメモリ量を指定しています。
JVMへのGCオプションです。
okuyamaFuseの実行クラスの指定です。
fuseへの起動オプションです。オプションの一覧は環境にインストールしたfuseライブラリから参照できます。本稿の例では、「$/usr/local/src/fuse-2.8.6/example/.libs/fusexmp -h」です。
マウント先を指定しています。
データを保存するokuyamaへの接続情報です。okuyamaを複数台指定する場合は、カンマ区切りで「192.168.1.101:8888,192.168.1.102:8888」のように指定します。
ここまでの操作が完了したら、実際にマウントできているか確認してみましょう。
okuyamaFuse実行中のコンソールはそのままとし、別のコンソールを起動して実行してください。
$df -h >fuse 11T 0 11T 0% /mnt/okuyamafuse
正しくマウントできていれば上記のようにマウントポイントとして先ほど指定したディレクトリが確認できるはずです。
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