ユーザー主導BI支援とモバイル対応を強化したOracle Exalytics In-Memory Machine X3-4BI製品動向

オラクルがデータ分析アプライアンスの新版を投入する。併せて、モバイルデバイス対応をにらんだ周辺ソフトウェアの機能強化も発表した。

» 2013年08月20日 18時20分 公開
[原田美穂,@IT]

 日本オラクルは2013年8月20日、データ分析専用アプライアンス製品である「Oracle Exalytics」の新版「Oracle Exalytics In-Memory Machine X3-4」(Exalytics X3-4)を発表した。本体価格は17万5000米ドル(1700万円弱)。

 新版のポイントは、ハードウェア機能の強化に加え、BIに関連するソフトウェアのアップデートが図られている点だ。

 Exalytics X3-4では、メモリ2TB、ストレージとしてHDD 5.4TBのほか、フラッシュストレージを2.4TB搭載する。旧モデルと比較して約2倍のメモリ、ストレージ容量だ。ベースマシンはSun X4470 M2で、Intel Xeon E7-4870を4基搭載する(40コア)。

 このハードウェア強化に合わせ、インメモリデータベース製品である「Oracle TimesTen for Exalytics」でも、利用できるメモリサイズを2TBに変更している。

 Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition(Oracle BIEE)には、19日に米国で発表したGUI操作のみでHTML5をベースにしたアプリケーションを開発できる「BI Mobile App Designer」(関連記事)が含まれる。また、地図コンポーネントが事前に組み込まれており、地理情報を活用したBIアプリケーション作成が容易な点も特徴の1つになっている。

 また、同じOracle BIEEでは「Smart View」機能により、BIツールで依然としてニーズの高いMicrosoft Office製品内でのレポート機能操作に対応している。BI向けの多次元分析ツールであるEssBaseもOracle BIEEとの連携を強化している。

日本オラクル 専務執行役員 テクノロジー製品事業統括本部長 三澤智光氏 「データサイエンティストのような専門知識を持つ人材を育成することは歓迎するが、一方で、BIツールをより大量のデータに対応し、誰でもが分析できるツールとして昇華していくことが我々の役目である」とのコメントも

 さらに、Oracle BI Mobile security Toolkitを併せて利用すると、データアクセスコントロールやモバイルデバイス管理ツールと連携したセキュリティ機能を利用できる。SSL通信による暗号化にも対応している。

 製品説明で登壇した日本オラクル 専務執行役員 テクノロジー製品事業統括本部長 三澤智光氏は、現在のBI市場について「(部門ごとに導入するといったように)BIツールが企業内で『サイロ化』しており、これらの一本化を求めるニーズが大きい。また、モバイルデバイスへの対応もニーズとしてあるが、システム要件として従来とは格段に大量の同時アクセス数に対応する必要もある」と分析、こうした市場ニーズに応えるものとして同製品を位置付けた。

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