2013年10月16日現在、大型で強い台風26号は日本列島で猛威を振るっている。そんな中、万全の態勢を整え、「台風26号ボッチソン」を開催しているエンジニアがいる。
2013年10月16日現在、大型で強い台風26号が日本列島で猛威を振るっている。気象庁によると、伊豆諸島と小笠原諸島では16日夜遅くまで大しけが続くと予測されている。また、東京地方でも16日昼前にかけて、土砂災害や、河川の増水・はん濫に警戒を呼び掛けている。
そんな中、万全の態勢を整え、「台風26号ボッチソン」を開催しているエンジニアがいる。「ボッチソン(Bocchithon)」とは、たった1人でプログラミングをするイベントを指す言葉で、「ひとり“ぼっち”」という単語と皆で集まってプログラミングを行う「ハッカソン(Hackathon)」を掛け合わせて作られた造語である。
「台風26号ボッチソン」開催日時は、10月16日0時から23時59分まで。東京を中心に、参加者の自宅または作業場を会場として行われる。定員は1024名。
今回の「台風26号ボッチソン」を主催する@yasulab氏に開催の動機を尋ねると、「沖縄で行われていた伝統的なハッカソンを、偶然友人が見つけた。東京では今回が初めての開催になるかと思うが、沖縄では台風が来る際にこのようなイベントを企画し、お互いの生存確認も兼ねて開催しているようだ。このアイデアは、もともと沖縄在住の@libkinjo氏と@kimihito_氏によるものだが、東京での実施を18時間ほど前に急きょ思い立ち、許可を得て沖縄の『#台風そん』の文化を輸入した」(@yasulab氏)という。沖縄の「台風そん」では、実際にさまざまなサービスも生まれ、カンファレンスでも紹介されている。
なお、実際の参加者に「なぜ台風ボッチソンに参加しようと思ったのか」を聞いてみると、次のような回答が得られた。
「普段できていない勉強をできるチャンスだと思ったからです。あと、台風ボッチソンに参加しますって宣言しないと、艦これ(艦隊これくしょん〜艦これ〜)をやっているか、バンダイチャンネルでアニメをずっと見てしまいそうだなぁと思ったからです。下手に二度寝すると出社が余計に遅れそうですし。電車は完全に止まっていたので、引きこもるしかなかったという理由もあります」(@dproject21氏)。
「台風という非日常に、ハッカソン(しかもボッチ)という非日常を重ねたとき、どれくらいのパフォーマンスが発揮できるのか試してみたかったのです。結果、エクストリーム出社も同時開催となってしまいましたが、予想以上に素早い開発ができました! エクストリーム出勤は9時20分から11時30分と、普段の倍かかってしまいましたが、遅延も駅の混雑も苦になりませんでした。ちなみに、7時から開発を始め、成果はこちらです」(@hatsune_氏)。
主催者の@yasulab氏は今回の取り組みについて、「自らのプロジェクトを推し進める良い機会になるのではないか。台風の時間を有意義に活用し、一緒にITシーンを盛り上げていきたい」としている。
台風26号は、まだまだ猛威を振るっている。万全の体勢で台風に備えるエンジニアたちの姿に、胸を熱くせざるをえない。
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