例題を解きながら、ORACLE MASTER Bronze Oracle Database 12c 「SQL基礎I」の学習ポイントを学ぼう。
こんにちは、オラクルユニバーシティの平賀です。前回のORACLE MASTER Bronze Oracle Database 12c の概要と試験のポイントはお読みいただけましたでしょうか。前回紹介したように、「ORACLE MASTER Bronze Oracle Database 12c」認定には、2つの試験に合格する必要があります。今回はそのうちの「12c SQL基礎I」の学習ポイントを確認します。
試験の名前は「12c SQL基礎I[12cSQL]」、試験コードは「1Z0-061-JPN」です。
この試験は、SQLの全般的な使用方法、期待される結果、あるいは想定されるエラーを問う問題で構成されており、以前から使用可能であったSQL文と併せて、Oracle Database 12cになって機能拡張されたSQL関数についても出題されます。
選択肢は、個数を指定されて選択するものもありますが、「全て選びなさい」という聞き方をする問題も多く存在します。業務であれば実機上で試行錯誤しながら確かめられる結果を、問題画面上に書かれているSQL文だけで判断するため、暗記だけでは太刀打ちできず、正確な文法の理解が必要になります。
オラクルユニバーシティのWebサイトで、「試験内容チェックリスト」として、試験範囲のトピックを確認できます。
それでは、トピックごとに例題を挙げながら、確認してみましょう。
※受験前には必ず、オラクルユニバーシティのWebサイトで、最新の正しい情報を確認してください。
Oracle Databaseの認定資格の問題は、リレーショナルデータベースおよび、その基になる「リレーショナル理論」に関する問題が(数は多くないですが)出題されます。
例題 多値従属性から部分依存性が排除されているのは、どのモデルですか?
A 第一正規形
B 第二正規形
C 第三正規形
D 第四正規形
どうですか? 「多値従属性」「部分依存性」というキーワードは理解していますか?
もう少し平易な言葉に置き換えると、「複数のデータから成立する候補キーの一部に依存している属性を完全に排除して(別エンティティ化して)いるモデルはどれか?」というのが問題の趣旨です。これは、リレーショナル理論に基づく「正規化」の手順の中で、キーの一部に依存する属性を切り出して、別のエンティティ化する「第二正規化」のことを意図しています。従って正解は「B」です。
出題頻度は高くありませんが、知らないと答えられない問題の1つです。この際にぜひデータモデリングの基礎(E/Rモデルの作成、正規化)を振り返っておきましょう。
例題 従業員の今期のボーナスを計算した全従業員の一覧表を作成します。出力する情報には、従業員番号として「Employee ID」、名字として「Last Name」、給与として「Salary」、さらに、今期のボーナスとしてSALARY列の値とCOMMISSION_PCT列の積を表示し、「Bonus」と見出しを付けます。見出しは、各単語の一文字目を大文字にします。次のうち、この目的に該当するSQLはどれですか?
A
SELECT Employee_Id, Last_Name, Salary, Salary*Commission_Pct Bonus FROM employees;
B
SELECT employee_id Employee ID, last_name Last Name, salary Salary, salary*commission_pct Bonus FROM employees;
C
SELECT employee_id "Employee ID", last_name "Last Name", salary "Salary", salary*commission_pct "Bonus" FROM employees;
D
SELECT employee_id AS INITCAP ("Employee ID"), last_name AS INITCAP ("Last Name"), salary AS INITCAP ("Salary"), salary*commission_pct AS INITCAP("Bonus") FROM employees;
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