米レッドハットは、4月15日より開催しているRed Hat Summit 2014で、Linux OSのパワーを改めて強調した。具体的には、物理サーバからクラウドまでの多様なインフラ環境をカバーする、アプリケーションのための統合プラットフォームとして、コンテナ型仮想化技術を推進していく取り組みを説明した。
米レッドハットは、4月15日より開催しているRed Hat Summit 2014で、Linux OSのパワーを改めて強調した。具体的には、物理サーバからクラウドまでの多様なインフラ環境をカバーする、アプリケーションのための統合プラットフォームとして、Dockerとの提携に基づく、コンテナ型仮想化技術の推進について説明した。
米レッドハットの製品およびテクノロジ担当上級副社長/プレジデントであるポール・コーミエ(Paul Cormier)氏は基調講演で、「ある仮想化ベンダの前CEO(注:前ヴィエムウェアCEOのポール・マリッツ氏のことだと思われる)が『従来型のOSは消え去った』と言ったが、それはLinuxには当てはまらない」とし、OSの存在価値がますます高まっていると話した。
「OSは、物理、仮想、プライベートクラウド、パブリッククラウドの融合の、本当の意味での推進力になっている」。同氏は、アプリケーションがすべての上に立つ、そしてアプリケーションに対して、単一の継ぎ目のない環境を提供できるのがOSだと話した。
「アプリケーションは可搬性を求める」。現在広く行われているのは、仮想マシンの上にアプリケーションを構築し、運用すること。これによって、組織内の仮想化環境および各種のクラウドサービス間にまたがる可搬性は一応確保できる。ただし、仮想マシンの形式や導入エージェントが異なるため、変換などの手間が掛かることがある。また、フルにOSを含んだイメージはサイズが大きくなる。そもそも物理サーバを使いたいというニーズには対応できない。こうした問題を解決し、アプリケーション開発者と運用担当者の仕事を円滑化するために、コンテナ型仮想化技術が有効だというのがレッドハットの主張だ。
レッドハットは2013年9月、Dockerとの提携を発表した。Red Hat Enteprise Linux(RHEL)の次期バージョンであるRHEL 7では、Dockerを優先コンテナ仮想化形式として組み込む。
具体的には、次のような活動を行うという。
「コンテナ技術はLinuxコミュニティにおいて、最もホットな技術の1つ。コンテナとして構築される機能やアプリケーションは、今後どんどん増えてくる。Dockerをサポートすることで、OpenShiftはこうしたコンテナを容易に活用できるようになる」とコーミエ氏は説明している。
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