AWSが提供するRDS(Relational Database Service)を使えば、簡単に冗長構成を組むことが可能です。起動ウィザードから、スタンバイのデータベースを作ってみましょう。
RDS(Relational Database Service)は、Amazon Web Services(AWS)がフルマネージドで提供しているリレーショナルデータベースのサービスで、MySQLやPostgreSQLなどのオープンソースデータベースはもちろん、OracleやSQL Serverなどの商用データベースも構築、運用が可能です。
Amazon EC2と同じく、RDSでもアベイラビリティゾーン(AZ)と呼ばれる複数のデータセンターを利用することができ、簡単に冗長構成を組むことが可能です。
RDSの起動ウィザードで、「Multi-AZ」と呼ばれるオプションを有効にしてインスタンスを起動すると、自動的にもう1台のRDSインスタンスが、スタンバイのデータベースとして作成、起動されます。
これにより、アクティブなデータベースに何らかの障害が発生したとしても自動的にフェイルオーバーが発生して、スタンバイのデータベースに切り替わり、可用性を高めることができます。
RDSインスタンスをMulti-AZ構成で起動する場合、「DB Subnet Group」を事前に作成する必要があります。
Subnet GroupはManagement Consoleで、「Subnet Groups」のリンクから作成が可能です。
Subnet GroupはVPCごとに作成します。VPC IDのプルダウンからSubnet Groupを作成するVPCを選択すると、Availability Zoneのプルダウンからサブネットが選択可能になるので、異なるサブネットを最低二つ選択して追加します。
ここで選択したSubnetで、RDSインスタンスが起動します。追加した後に「Save」ボタンをクリックすると、Subnet Groupの作成が完了します。
RDSインスタンス作成ウィザードのStep 1でデータベースエンジンを選択した後に、Multi-AZのオプションの有効/無効を決定します。
同じくRDSインスタンスの作成ウィザードのStep 4で、先ほど作成したSubnet Groupを選択して起動するだけで設定は完了です。
たったこれだけの操作で、可用性と耐久性を兼ね備えたMulti-AZ構成のRDSインスタンスを起動することができます。
サーバーワークス クラウドインテグレーション本部 インプリメンテーション部 エンタープライズインプリメンテーションチーム
AWS認定システムオペレーションアドミニストレーター(アソシエイトレベル)で、新卒2年目。
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