「インドネシアは頑張らなくても生きていけるのが基本の国。国土が広く資源も豊富なので、ゆったりした気質の国民が多いです。渋滞が多く移動に困難が伴うため、時間にはルーズです。
湿度が高く1日に2回以上シャワーを浴びます。そしてイスラム教が基本の国ですので、日本人とは感覚が異なる部分も多々あります。インドネシア人にとって、日本人は変だと思うこととして、下記が挙げられます」(マロワ氏)
現地は暑いので、何度もシャワーを浴びたくなると思います。なのでシャワーの件については、自然に解決するでしょう。体に傷を付けることは宗教的に禁止されています。イスラム教では人間の身体は個人の所有物ではなく、アッラーからの預かり物となっています。それ故に自殺は預かっているものに対する裏切りを意味しますし、体の一部分を切ったり、害を与えたりすることも許されません。最近はファッションでピアスやタトゥーを入れる人も増えていますが、イスラムの考えに反する可能性があるので、新しく入れるのはもちろんのこと、すでに入っているタトゥーなどは、目立たないようにする必要があるでしょう。
また、配偶者以外との性行為も禁止されています。たとえ冗談であっても、不倫を匂わせるような発言をしないように気を付けてください。イスラム教に入信するかどうかは別として、現地の方々のことを理解する上でイスラム教のことを知っておくことはとても重要です。
インドネシアに進出している日本企業は現在1763社(帝国データバンク 2014年6月調べ)あり、2年間で140%増加しています。現在急増しているのがソフトウェア受託開発企業とのことです。
「現地に進出している日本企業の強みはジャパンクオリティであり、そのクオリティを支えるシステムにも、ジャパンクオリティが求められるのだと思います。現地企業で働く従業員は現地の方が多いため、インドネシア語をマスターした日本のITエンジニアはかなり重宝されます。
インドネシアの通信インフラはここ数年で格段に改善されており、オンプレミスのシステム構築は今後、クラウド上での構築が多数を占めるようになると考えられます。その場合、インフラエンジニアよりも、クラウド上で稼働するアプリケーションの開発に関連する求人が増えることでしょう」(マロワ氏)
マロワ氏の話は、筆者がインドネシアに出張した際に感じたことと共通します。現地には日本人の集まりがあり、セミナーに参加すると「成功するぞ!」という強く熱い意志を感じます。
海外での仕事に興味があるプログラマーにとって、親日国家であり今後大きく成長することが予想されているインドネシアは、間違いなく面白くなる選択肢の一つです。ぜひ注目してください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.