Appiumを動作させるには、Appiumサーバーと、テストスクリプトの実行環境(テストプロジェクト)のセットアップが、それぞれ必要です。
ここでは、Android向けのテストを実行できるようになるまでに必要なセットアップ手順を説明します(iOSについても最後に補足します)。また、説明を簡単にするために、Appiumサーバーとテストプロジェクトは同一PC上にセットアップします。
WindowsとMac OS X向けには、Appiumサーバー本体と、そのGUIフロントエンドであるAppium Desktop Appを一度にインストールすることのできるパッケージ(インストールパッケージ)が用意されています。
ここでは、そのインストールパッケージを利用してAppiumサーバーをセットアップします。
Androidをテスト対象とする場合における、Appiumサーバーを動作させるのに必要な前提条件は以下の通りです。
Appiumのインストールパッケージはダウンロードページよりダウンロードできます。
Mac OS X版は「appium-1.3.4.dmg」というファイル名で配布されています。dmgファイルを開いてマウントし、「Appium.app」を「Applications」フォルダーへドラッグしてください。「Applications」フォルダーへインストールした「Appium.app」を開けば、Appium Desktop Appが起動します。
Windows版は「AppiumForWindows-1.3.4.1.zip」というファイル名で配布されています。任意のディレクトリへzipファイルを展開し、展開したディレクトリ内にある「Appium.exe」を開けば、Appium Desktop Appが起動します。
Appium Desktop Appの起動に成功すると、以下のような画面(メイン画面)が表示されるはずです。この状態では、まだAppiumサーバーは起動していません。
メイン画面上部に配置されているボタン群から、Appiumサーバーやインスペクターの起動、各種設定などの操作をすることができますが、ここではAndroid向けのテストを実行できるようにするための手順に絞って説明を続けます。
その他の詳細な説明は公式ドキュメントを参照してください。
Appiumサーバーは、テスト開始時に、テスト対象アプリのapkファイルを、adb接続された端末(またはエミュレーター)に自動的にインストールする機能を備えています。
その機能を利用するためには、Appiumサーバーが停止した状態(メイン画面右上のボタンが「Launch」になっている状態)で、以下の手順でテスト対象apkファイルの所在を設定してください。
メイン画面左上にある、Androidボタン(下図赤枠部分)を押します。
「Android Settings」ダイアログが表示されるため、「Application」→「App Path」にチェックを入れ、テスト対象のapkファイルの所在をフルパスで指定します(下図赤枠部分参照)。
Androidボタンを再度押してダイアログを閉じ、Androidボタンの下にあるラジオボタンを選択状態にします。
最後に、メイン画面右上の「Launch」ボタンを押して、Appiumサーバーを起動します。これでAppiumクライアントライブラリからの命令を受け取ることができる状態(テストが実行できる状態)になります。
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