サポート切れを覚悟して、Windows Server 2003をそのまま利用継続する場合、完全に外部のネットワークから切り離す必要があります。利用するクライアントPCも外部からのデータが入らないような構成にする必要があります。
業務パッケージは、Windows Server 2003の登場時期よりも多機能のものがリリースされています。移行する場合、メリットも多くあります。
多くの場合、Windows Server 2003で利用しているアプリケーションは、スクラッチで開発したアプリケーションです。そのため、業務に合うように設計・開発がされています。以下のようなケースでは、パッケージに移行するとコストが増大することになります。
パッケージのカスタマイズは、通常の開発よりもコストが掛かるため、カスタマイズが多くなるとコストの増大幅が大きく、4つの移行方法の中で最もコストが大きくなってしまいます。ポイントは、パッケージに業務を合わせることができるかどうかです。
新しくスクラッチで開発をする場合は、現在のアプリケーションを開発したときの費用と同等のコストが掛かります。ドキュメント類の整備に工数が掛からない場合、現在のアプリケーションの開発よりもコストが下がることがありますが、現在のアプリケーションとの比較テストを行う場合は、相殺されてしまいます。
本稿では、Windows Server 2003のサポート終了に伴う“移行”の概要について、解説しました。すでに、サポートは終了しており、4つの移行方法のうちどれがいいかを検討するのに時間がかかるケースがあるので、早めの検討開始をお勧めします。
後編では、今回解説できなかったコード変換ツールを使ったマイグレーションについて解説します。
ベンチャー企業の立ち上げを数社行い、現オン・デマンド・ワン株式会社代表取締役、米国、GreatMigrations社のgmStduioの日本での総代理店をするなど、海外からの技術導入を積極的に行っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.