トレンドマイクロとユビキタス、IoT向けセキュリティソリューションを共同開発家庭内ネットワーク、自動車、クラウドサービスのセキュリティを共同で

トレンドマイクロとユビキタスは、IoTに向けたセキュリティソリューションを共同開発する。自動車向けセキュリティも共同研究する。

» 2015年11月16日 15時35分 公開
[@IT]

 トレンドマイクロとユビキタスは2015年11月16日、IoT(Internet of Things)に向けたセキュリティソリューションを共同開発すると発表した。協業するのは、具体的には次の3分野である。

(1)IoT関連の管理装置に組み込む「セキュリティソリューションのソフトウエア開発キット(SDK:Software Development Kit)」の共同開発

(2)セキュアなIoTクラウドプラットフォームの構築

(3)自動車向けセキュリティの共同研究

 一つ目の「IoT関連の管理装置に組み込む『セキュリティソリューションのSDK』の共同開発」は、ユビキタスが提供するIoTデバイスと管理装置が通信するためのスマートホーム関連技術と、トレンドマイクロのIoTデバイスを保護するセキュリティ技術「Trend Micro Smart Home Network」を組み合わせて、管理装置を製造・提供する事業者に提供するもの。スマートテレビやエアコン、給湯器といった住宅設備機器などの家庭内IoTデバイスを家の外から遠隔操作する際や、家庭内の電力使用状況を把握する際に必要な管理装置(ホームゲートウエイ)に組み込むセキュリティソリューションを共同開発し、SDKとして提供する。

 事業者はこのSDKを利用することで、家庭内IoTデバイスの脆弱(ぜいじゃく)性を悪用する攻撃やウイルス感染を防ぐ機能を管理装置に実装できる。なお、同SDKを利用して開発した管理装置を2016年1月に米ラスベガスで開催されるCES(Consumer Electronics Show)期間中に、トレンドマイクロの特設ブースで参考展示する予定だという。

 二つ目の「セキュアなIoTクラウドプラットフォームの構築」では、ユビキタスが提供するIoTクラウドプラットフォーム「dalchymia(ダルキュミア)」に、トレンドマイクロの総合サーバーセキュリティ対策製品「Trend Micro Deep Security」を導入することで、外部からの不正アクセスや、脆弱性を悪用する攻撃を防ぎ、IoTクラウドプラットフォームをセキュアに保つ。また、前出のIoT関連の管理装置とIoTクラウドプラットフォームを連携させることで、安全なIoT環境を短期間で構築するという。

ユビキタスが提供するIoTクラウドプラットフォームdalchymiaの機能イメージ(出典:ユビキタス)
Trend Micro Deep Securityの機能イメージ(出典:トレンドマイクロ)

 そして三つ目の「自動車向けセキュリティの共同研究」では、次世代の自動車に求められるセキュリティ技術とそれを活用したセキュリティソリューションを共同研究する。

 さらに両社では、今回の協業を契機に、IoTデバイスやIoTクラウドプラットフォームに加えて、IoT環境での安全な通信やデータの保護の実現に取り組むとしている。

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