「Windows Defender」は、標準のマルウエア対策機能としてWindows 8から標準搭載されるようになりました。しかし、他社のマルウエア対策製品と比べると機能が不足している部分もありました。例えば、「エクスプローラー」の右クリックメニュー(コンテキストメニュー)にファイルやフォルダーのスキャンメニューがありませんでした。
Windows 10 バージョン1511からは、ようやくコンテキストメニューが利用可能になりました。しかし、そのメニューの日本語は「Windows Defenderでスキャンしています」となっています。英語は「Scan with Windows Defender」です。「Windows Defenderでスキャンする」や「Windows Defenderで検査する」の方がしっくりくる、と思うのは筆者だけではないでしょう。
また、「Windows Defenderでスキャンしています」メニューは、Windows 10に他社のマルウエア対策製品がインストールされていて、Windows Defenderが無効化されている場合でも表示されます。その場合、「Windows Defenderでスキャンしています」をクリックすると、「このアプリは無効になっており、コンピューターを監視していません」というメッセージが表示されてしまいます(画面5)。
正しい日本語、およびWindows Defender無効時のコンテキストメニューの非表示は、次のビルドで修正されるものと期待しています。
Windows 10の日本語版を使用していると、たまに奇妙な日本語表示に遭遇することがあります。例えば、「Internet Explorer(IE)11」のネットワーク切断時のエラー画面の「ト」の文字化けや「ヤ」の大きさ、エクスプローラーの「デスクトップ」「ビデオ」の「デ」の大きさなどです(画面6)。
Windows 10では、Yu Gothic UIフォントがシステムの既定のフォントとして採用されました。Windows 8.1では游ゴシックおよび游明朝がWindows標準のフォントとして追加されましたが、Yu Gothic UIフォントは游ゴシックフォントをWindowsのUI(ユーザーインターフェース)向けに最適化したものです。
このYu Gothic UIの細字(Lights)ウェイトである「Yu Gothic UI Light」には表示上の問題があり、「Yu Gothic UI Light」を使用しているUIが影響を受けます。この問題は、Windows 10 バージョン1511でようやく修正されました(画面7)。
Windows 10 バージョン1511にアップグレードしていない場合や、Windows 10 Enterprise 2015 LTSBを利用している場合は、問題がまだ修正されていません。
また、問題の「Yu Gothic UI Lights」を含むフォントは、Office 2016によってWindows 7、Windows 8、Windows 8.1にインストールされますし、以下のWindows 7およびWindows 8向けのフォントパックにも含まれます。ドキュメント作成時など明示的に「Yu Gothic UI Lights」(または「Yu Gothic UI」の「細字」)を指定しない限り、影響はありませんがご注意ください(画面8)。
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