レノボ・ジャパン、ニュータニックスのソフトによるハイパーコンバージド製品を発表マルチハイパーバイザも特徴

レノボ・ジャパンは2016年1月26日、ニュータニックスとの提携によるハイパーコンバージドインフラアプライアンス製品シリーズ、「Lenovo Converged System HX Series」の販売を開始したと発表した。出荷開始は2月4日の予定。

» 2016年01月27日 14時59分 公開
[三木 泉@IT]

 レノボ・ジャパンは2016年1月26日、ニュータニックスとの提携によるハイパーコンバージドインフラアプライアンス製品シリーズ、「Lenovo Converged System HX Series」の販売を開始したと発表した。出荷開始は2月4日の予定。

 新製品は、ニュータニックスが同社のハイパーコンバージドアプライアンス製品に搭載しているソフトウェアのOEM供給を受け、これをレノボのハードウェアに移植したもの。レノボは移植に際し、BIOSに手を入れるなどしている。

 レノボ・ジャパン 執行役員専務の安田稔氏は、2016年の同社企業向けビジネスでハイパーコンバージド製品に特に力を入れると話している。レノボ・ジャパンはIBM時代からの顧客の間で、こうしたソリューションへのニーズは強いという。また同社のハードウェアの品質に加え、IBMグローバル・サービスによる保守体制が、他社の同種製品との比較で大きな差別化ポイントになっているとする。

 今回投入されたのは、2Uサイズの3機種。業務アプリケーションやデスクトップ仮想化に適した汎用機種「Lenovo Converged HX3500」、ストレージ容量が大きく、ビッグデータに適した「Lenovo Converged HX5500」、そしてメモリ搭載量が多く、SAPやOracle Databaseなどに適した「Lenovo Converged HX5500」。レノボ・ジャパンでは、インテルの新エンタープライズ向けCPUが登場するのを待って、機種のバリエーションをさらに広げたいとしている。

今回投入されたのは2Uの3機種

 ハイパーコンバージドアプライアンスは、サーバ、ストレージ、ネットワークの専用製品を組み合わせるのに比べ、大幅に安いわけではない。だが、ストレージで専用装置を使わず、サーバハードウェアに搭載した記憶媒体を、ストレージソフトウェアで動かすことで、オーバープロビジョニングを防ぎやすい(ニーズの増大に合わせて拡張できる)などのメリットが得られる。また、データを複数筐体に分散複製することで可用性が確保できる一方、データの読み書きは、仮想マシンと同一筐体内の記憶媒体との間で行えるようになっている。

 ニュータニックスの製品では、VMware vSphereが使えるほか、KVMをベースとした同社の「Acropolis」というハイパーバイザが用意されている。後者では仮想化環境にコストが掛からないことになる。ニューたニックス・ジャパンの日本法人代表マネージングディレクター、安藤秀樹氏は、開発・デスト環境にAcropolisを使うユーザーが増えていると話す。

 どちらの仮想化環境を使うにしても、構築における時間とコストの無駄がなく、日常の運用もグラフィカルな画面で簡単にできるというのが、ニュータニックスの主張。特別な知識がなくとも運用できるシンプルさによって、運用コストを大幅に削減できるという。

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