IPAの「サイバー情報共有イニシアティブ」に自動車関連業界が参加”国の重要産業をサイバー攻撃から守る”

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、サイバー攻撃に対する情報共有の枠組み「サイバー情報共有イニシアティブ」に、自動車業界SIGが正式に参加、運用を開始したと発表した。

» 2016年01月28日 16時50分 公開
[@IT]

 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は2016年1月26日、サイバー攻撃に対する情報共有の枠組み「サイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)」に「自動車業界SIG(Special Interest Group)」が正式に参加、運用を開始したと発表した。

 SIGは、情報共有を目的に業界を軸にした組織をJ-CSIPがグループ化したもの。このうち、今回運用開始が発表された自動車業界SIGは、自動車関連企業・団体の計10組織で構成されている。2015年12月1日に新設されて以来、試験運用が行われていた。

 J-CSIPは、国内の重要産業や重要インフラ関連組織の間で標的型攻撃などのサイバー攻撃の情報を共有し、対策につなげることを目的に、2011年10月に発足。今回の自動車業界SIGの参加、運用開始により、J-CSIP全体では、7つの業界(SIG)、72の参加組織(計11組織追加)の体制となった。

J-CSIPの組織体制 

 なお、2015年度第3四半期にJ-CSIPの参加組織からIPAに対して標的型攻撃メールなどの情報が提供された件数は723件に増加しているという。IPAではこの要因として、2015年10月以降に流行した「ばらまき型メール攻撃」が参加組織内でも観測されたことを挙げている。

 IPAでは引き続きJ-CSIPへの参加業界拡充を図っていき、情報共有を通じて国内重要産業へのサイバー攻撃に対する防御力向上を推進していくとしている。

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