「集計値の累計」欄も追加しよう。ピボットテーブルは、こういったことも複雑な計算式を使わずに集計できる。
まず、フィールドセクションの「日付」を、レイアウトセクションの「行」エリアに配置。同じく、「担当」を「列」エリアに、「金額」は「値」エリアに配置して、担当者ごとの月別売上表を作る。
ここから、「累計」を作成していく。
まず、「累計」を表示させる列を作るために、フィールドセクションの「金額」をレイアウトセクションの「値」エリアに配置する。「合計/金額2」という列が追加される(図15)。
セル「C5」を選択して、ピボットテーブルツールの「分析」タブ→「フィールドの設定」を選択する。
表示された「値フィールドの設定ダイアログボックス」で、名前の指定欄に「累計」、計算の種類は「累計」基準フィールド欄は「日付」を選択する(図16)。これで「累計」を配置できる(図17)。
セル「B5」などにある「合計 / 金額」のラベル名を変えるには、このセルを選択して「フィールドの設定」を選択すると起動する「値フィールドの設定」ダイアログボックスで行える。名前の指定欄に「売上」と入力してOKボタンを押すと、「合計 / 金額」が「売上」にまとめて変更される(図18)。
商品名別に「グループ化」する機能も分析に役立つ。早速実践しよう。
ピボットテーブルツールのフィールドセクションから、「商品名」をレイアウトセクションの「行」エリアへ、「金額」を「値」エリアへ配置して、商品名別の合計売上額を示す集計表を作成する(図19)。
このリストより、「タブレットPC」「デスクトップパソコン」「ノートPC」の3つを、「Ctrlキー」押しながら選択する。ピボットテーブルツールから「分析」タブ→「グループの選択」と選択する(図20)。
リストに新しく作られる「グループ1」の下に、タブレットPC、デスクトップパソコン、ノートPCが配置される。グループ名のラベルを、グループ1から「パソコン」に変更する(図21)。これで、タブレットPC、デスクトップパソコン、ノートPCの3商品は「パソコン」グループとしてグループ化された。
今回は、ピボットテーブルで実現する「いろいろな視点で分析する」ための応用テクニックを解説した。今回までのピボットテーブルTipsを活用するだけでも、業務でよく使われる「売上データの管理と分析、今後の対策」のために利用できるはずだ。
次回は、「ピボットテーブルの削除」「クロス集計」「全ての分類の商品を合計して表の下に表示する」「指定した担当者や商品分類の集計結果を表示する」方法と、「おすすめピボットテーブル」のテクニックについて解説する予定だ。お楽しみに。
薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。
1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。
2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。
Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)
Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)
Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)
Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)
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