セキュリティ専門家が時事ネタを語る本連載。第19回のテーマは「バックドア」です。文脈によって少しずつ違う意味で用いられることも多いこの言葉について、あらためて整理しておきましょう。
正規のログイン手続きを経ることなく、第三者が機器やシステムへ“裏口から”侵入することを可能にする仕組み「バックドア」。昨今のサイバー攻撃においても、攻撃者が対象環境に侵入した後に長期的な潜入活動の基盤としてバックドアなどを設置する例が見られます。また、最近ではiPhoneのロック解除を巡り巻き起こった「アップル対FBI騒動」の中でアップルが「製品のバックドアを作るようなことはできない」と主張していたのを覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
ところが、こうした用語はその時々で異なる意味合いで用いられたり、そもそも定義が曖昧であったりすることがしばしばあります。ニュースなどを正しく読み解くために、セキュリティ用語の意味についてあらためて整理しましょう。前回に引き続き、根岸征史氏と辻伸弘氏が解説します。また、本連載に関するご意見、ご感想はTwitterハッシュタグ「#セキュリティのアレ」にて受け付けています。「この用語も解説してほしい」など、ぜひ皆さまの声もお聞かせください。
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