米マイクロソフトは2016年3月31日(米国時間)、AWS Lambda、Google Cloud Functionsと同様なイベントドリブン、サーバレスなコンピュートサービス、「Azure Functions」を発表した。同社はさらに、Azure Functions関連コードをオープンソースとして公開するため、Azure以外のプラットフォームでも動かせる。
米マイクロソフトは2016年3月31日(米国時間)、AWS Lambda、Google Cloud Functionsと同様なイベントドリブン、サーバレスなコンピュートサービス、「Azure Functions」を発表した。「プレビュー」という位置付けで無償提供が開始されており、だれでも利用することができる。同社はさらに、Azure Functions関連コードをオープンソースとして公開するため、Azure以外のプラットフォームでも動かせるようになる。
Azure Functionsは物理サーバ、仮想マシン、コンテナなどのプラットフォームを意識することなく、小さなコードやスクリプトを書いておくだけで、何らかの「イベント」をトリガーとしてこれを起動できるサービス。スケーリングは自動的に行われる。また、課金は消費リソース量に基づいて行われる。
Azure Functionsでは、JavaScript、C#、Python、PHPで軽量プログラム(Function:関数)を書き、実行できる。さらにBash、Batch、PowerShellなどのスクリプティング、そしてコンパイル済みの実行コードを動かせるという。各関数はGitのエンドポイントを備えるため、Visual Studio Team Services、GitHub、BitBucketなどを活用して継続的インテグレーションがしやすくなっているという。Webブラウザのインターフェースを通じた実行ログによる監視と、トラブルシューティングも可能という。
関数実行のトリガーとしては、実質上、Azureあるいはサードパーティのあらゆるサービス、さらにオンプレミスシステムで発生するあらゆるイベントを利用できるという。関連付けは、JSONによるバインディングで行う。このため、いったんあるサービスのイベントに関数を紐付けた後で、他のサービスに切り替えることも容易という。オンプレミスのリソースとの接続には、Hybrid ConnectionsやAzure Virtual Networkが活用できるとしている。
Webベースのユーザーインターフェースは、容易な利用を意識して作られているようだ。事前に構成済みの関数を選択して利用できるようになっているほか、グラフィカルにバインディングができるようになっている。
Azure Functionのランタイム、テンプレート、ユーザーインターフェース、WebJobs SDKといった要素は全てオープンソースとして開発が進められていくという。このため、同サービスの機能は、他社クラウドサービス、オンプレミスなど、どこでも動かせるとマイクロソフトは説明している。
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