日本IBMは、先進的なアプリケーションの短期開発を支援する「IBM Garage」を日本に新設した。ブロックチェーン技術の検証・導入を支援する新たなサービスの提供も始める。
日本IBMは2016年5月25日、モバイルやアナリティクスなどの先進的なアプリケーションの短期開発を支援するコンサルティング組織「IBM Garage(ガレージ)」を国内に設けたと発表した。
IBM Garageは、IBMが自社の製品開発で確立したデザイン手法である「IBM Design Thinking」に加え、リーンスタートアップ、アジャイル開発、DevOpsといった手法や、IBMがグローバルで培ってきた専門知識や知見を活用し、魅力的なアプリケーションの設計および構築の支援を目的にする組織。これまでに米国・サンフランシスコ、カナダ・トロント、英国・ロンドン、フランス・ニース、オーストラリア・メルボルンに拠点が開設されている。
IBM Garageでは、高品質なアプリケーションの短期開発を支援するサービスとして、「アイデアの共創を目的としたソリューション・デザイン・ワークショップ」(2日間)、「アイデアの検証を目的としたソリューション検証サービス」(6週間)、「アイデアの実現を目的としたソリューション開発サービス」(13週間)の3サービスを用意している。
さらに、ブロックチェーン技術の各種業界の企業システムへの適用可能性の評価や、同技術を用いたアプリケーション開発を支援するブロックチェーンサービスの提供も行う。
ブロックチェーンサービスでは、ブロックチェーン技術を活用する決済、証券・債券取引、資産管理、サプライチェーンなどの業務アプリケーションの設計、プロトタイプの構築、実用アプリケーションの構築と実装を支援する。また、オープンソース技術を推進し、Linux Foundationが提唱する「ハイパーレジャー(Hyperledger)」と「オープンブロックチェーン(Open Blockchain)」の利用などもサポートするという。
主要サービスの概要は以下の通り。
企業のアイデアの洗練、プロジェクトの優先順位の決定、イノベーションを創造するソリューションの構想と実現に向けた展開案の作成を行う。
使いやすさを重視したUX(ユーザーエクスペリエンス)とアプリケーション画面の流れをまとめるワイヤフレームの設計、プロジェクトの実現性検証のためのプロトタイプ開発、ユーザーテストによるアイデアの検証と改善を行う。
実用アプリケーションの設計、IBMのPaaS(Platform as a Service)「Bluemix」を活用した構築、既存システムとのAPI接続、本番環境への無停止での実装を行う。
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