マイクロソフトは、ハイブリッドクラウドストレージソリューション「StorSimple」の一連の製品がAzure BLOB Storageアカウントをフルサポートしたことを明らかにした。
米マイクロソフトは2016年6月2日(米国時間)、米アセンテックのハイブリッドクラウドストレージソリューション「StorSimple」がAzure BLOB Storageアカウントをフルサポートしたと発表した。「StorSimple 8000シリーズストレージアレイ」「StorSimple Cloud Appliance」「StorSimple Virtual Array」で、Azure BLOB Storageアカウントで提供されるホットおよびクールストレージアクセス層の利用をサポートする。
Azure BLOB Storageアカウントは、Azure StorageにBLOB(オブジェクト)として非構造化データを格納するための特殊なストレージアカウント。アクセス層には、頻繁にアクセスされるデータの格納に使う「ホットストレージアクセス層」と、アクセスされる頻度は低いが、長期保管するデータの格納に使う「クールストレージアクセス層」があり、ユーザーは利用シーンに応じてどちらかを選択できる。
アクセス層は、Azureポータルから切り替えることも可能だ。Azure BLOB Storageアカウント(ホット、クールとも)のレイテンシはミリ秒レベルで、スケーラビリティとパフォーマンスのターゲットは、汎用ストレージアカウントと同じとなっている。
また、Azure BLOB StorageアカウントはStorSimpleにおける汎用ストレージアカウントとも同様に使用できる。Azure BLOB Storageストレージアカウントを使用するようにStorSimpleのボリュームコンテナを構成すると、クラウド層データとクラウドスナップショットデータがこのアカウントに移行されるという。
この他、StorSimple内では異なるタイプのストレージアカウントを組み合わせて使うこともできる。各ボリュームコンテナは1つのストレージアカウントで構成されるようになっており、頻繁にアクセスされるボリュームにはホットストレージを使い、アクセス頻度が低いボリュームにはクールストレージを使う。StorSimpleの多くの利用シナリオにはクールストレージ層が適しているという。2016年6月現在、汎用ストレージアカウントからBLOBストレージアカウントへのStorSimpleデータの移行はサポートされていないが、マイクロソフトによると、将来的な対応を検討しているという。
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