マイクロソフトの「Microsoft Edgeは、競合ブラウザよりも省電力性が高い」との発表に対し、オペラが反論。「Opera Developerの方が優れている。そもそもテスト方法が不明瞭だ」との見解を示した。
ノルウェーのOpera Software(以下、オペラ)は2016年6月22日、米マイクロソフトによる「Microsoft Edge(以下、Edge)は、競合ブラウザよりも省電力性が高い」との発表に対し、同社の公式ブログで反論した。
マイクロソフトは、WebブラウジングにおけるEdgeの省電力性の高さを示すため、Edge/Opera/「Google Chrome(以下、Chrome)」などの競合ブラウザの消費電力を比較するテストを行い、Edgeが最も省電力性が高いとの結果を6月20日に公式ブログで発表していた。
今回のオペラの主張は、このテスト結果に対して異を唱えるもの。具体的には、マイクロソフトによるテストが自社ブラウザのPR効果を狙ったものであることや、テストを実施した環境や手法に不明点があり第三者による再現性が低いことなど、テストのコンセプトや不透明性を批判。さらに、オペラが開発者向けに提供しているブラウザ「Opera Developer」の節電モードの省電力性がEdgeを上回ると反論している。
この反論を裏付けるため、オペラはOpera DeveloperとEdge、Chromeの消費電力を比較するテストを独自に実施。その結果、Opera Developer、Edge、Chromeの順でバッテリーの持ちが良かったという。
また、オペラによるテストでは、現実に即した結果を得るため、ニュースサイトと動画サイトを行き来したり、画面を上下にスクロールしたりといった、人の手によるブラウジングに近い動作を実行する独自のアルゴリズムを用いたとしている。
さらに、結果の透明性を確保するため、同社は、テストで使用したPCのスペック/画面の明るさ/接続したWi-Fiの種類など、実施環境の詳細も明らかにしている。
オペラは「マイクロソフトは、Edgeが他のブラウザよりも優れていると証明したいのであれば、誰でも結果を再現できるように、テストの手法を明らかにする必要がある」と述べている。
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