マイクロソフトは、人気ゲーム「Minecraft」をAI研究の実験に使用できるプラットフォーム「Project Malmo」をGitHubで公開した。
米マイクロソフトは2016年7月7日(米国時間)、サンドボックス型のものづくりゲーム「Minecraft」をAI(人工知能)研究に使用できるプラットフォーム「Project Malmo」をGitHubで公開した。
Project Malmoプラットフォームは、Java版のModと、Minecraft環境でAIエージェントに理解や行動をさせるためのコードで構成される。プログラマーは使い慣れた任意のプログラミング言語でAIのエージェントをプログラミングできる。Windows、Linux、macOS環境で動作する。
英国ケンブリッジにあるマイクロソフトのリサーチラボで研究員を務め、Project Malmoの開発を主導するカトヤ・ホフマン氏は、「このシステムは、研究者が“強化学習”のための新しい技術やアプローチを開発するのに役立つ」と説明している。強化学習は、エージェントが試行錯誤する余地を広く与えられ、正しい決定をしたときに見返りを得ることで、タスクの処理方法を学習していくAI分野だ。
Project Malmoでは、AIにMinecraftのゲーム内で、ツールやリソースを使ってテーブルや剣などのパーツを作る行動をさせる「ものづくり」や、「障害物を避けながら目的地に到着する」などを学ばせることが可能。将来、実生活でAIに行わせたい作業の研究促進が期待されている。
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