通信会社などのサービスプロバイダー向けの統合ソリューションプラットフォームを提供するオープンソースプロジェクト「CORD」が創設された。
Open Networking Lab(以下、ON.Lab)とThe Linux Foundationは2016年7月26日(米国時間)、通信系サービスプロバイダー向けの統合プラットフォームを提供するオープンソースプロジェクト「CORD(Central Office Re-architected as a Data Center)」を創設したと発表した。
CORDは、サービスプロバイダーネットワーク向けのオープンソースSDN(Software-Defined Networking)OS「ONOS」の派生プロジェクトとして展開し、米グーグル、米ラディシス、韓サムスン電子がCORDおよびONOSプロジェクトに新たにパートナーとして加わる。両プロジェクトはいずれもThe Linux Foundationによってホストされる。
ON.Labは、SDNやNFV(Network Functions Virtualization:ネットワーク機能仮想化)、クラウド技術の可能性を最大限に生かすためのツールやプラットフォームを開発するオープンソースコミュニティーの育成/発展を目的とする非営利団体。The Linux Foundationは、Linuxの標準化や普及を推進する非営利団体だ。
CORDは、家庭、企業、携帯電話ネットワークを使うスマートデバイスでの接続とクラウドサービスのサポートを主軸に設計され、マーチャントシリコン(市場に出回っている汎用のネットワークチップ)やホワイトボックス、オープンソースプラットフォーム(ONOS、OpenStack、Docker、XOSなど)を用いたオープンソースの統合ソリューションプラットフォームをサービスプロバイダーに提供する。コモディティクラウドのメリットを生かし、既存の収容局環境のモダナイズを図れるという。
CORDコミュニティーには、米AT&T、中チャイナユニコム、米グーグル、NTTコミュニケーションズ、米ラディシス、韓SKテレコム、米ベライゾンといったサービスプロバイダーや、独Ciena、米シスコシステムズ、富士通、米インテル、NEC、フィンランド ノキア、韓サムスンをはじめとする、多くのベンダー/システムインテグレーターが参加を表明している。
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