Windows 10/Windows Server 2016向けの累積的な更新プログラム「KB3200970」。筆者のWindows Server 2016サーバの一部でWindows Updateが進まない、完了しない、手動インストールも失敗するというトラブルに遭遇しました。このトラブル解決方法を紹介します。
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2016年11月9日(日本時間)、Windows 10およびWindows Server 2016向けに提供された「KB3200970」は、幾つかの新しい重要なセキュリティ更新を含む“累積的な”更新プログラムです。「KB3200970」により、Windowsのバージョンは「14393.351(またはそれ以前)」から「14393.447」に更新されます。
“累積的な”とは、前回までの更新プログラムの内容を全て含むタイプのもので、「Windows Update」でインストールすれば、インストール済みの更新を除く、新しい更新の差分だけがダウンロード、インストールされます。
Windows 10のWindows Updateに時間がかかるのは「ダウンロードサイズが大きいから」という意見を目にすることがありますが、更新をサボっていない限り、そんなことはないはずです。「KB3200970」はx64版で871.8MBと大きいですが、前回の「KB3197954」との差分は単純計算で44.4MBしかありません。時間がかかるのは差分のスキャンなど、別の理由かもしれません。
筆者は現在、2016年10月にリリースされたばかりのWindows Server 2016の評価環境のために、物理サーバと仮想マシンで複数台のサーバ環境を構築しています。全て、2016年10月28日(日本時間)公開の累積的な更新プログラム「KB3197954」で、バージョン「14393.351」に更新してありました。
この評価環境のサーバで2016年11月9日(日本時間)にWindows Updateを実行したところ、一部のサーバで、「KB3200970」を含む更新プログラムのインストールが完了しないという問題に遭遇しました(画面1)。同様のシステム構成でも問題なく完了するサーバもあるため、原因は不明です。もしかしたら、もう数時間待っていたら完了したのかもしれませんが、筆者は待っていられない性分です。
あるサーバは、Windows Updateによるダウンロードが途中でストップしてしまい、一向に進む気配がありません。何度かサーバを再起動してみましたが、改善することはありませんでした。 「Microsoft Update Catalog」から「KB3200970」のファイル(.msu)をダウンロードして、手動でインストールすることで問題を解消できたものもあります。
しかし、あるサーバは手動インストールでも原因不明のエラーで成功しませんでした。また、あるサーバは、再起動すると「Windowsの準備をしています コンピュータの電源を切らないでください」と表示されたまま数時間変化がありません(画面2)。仕方がないので電源を切ってリセットしましたが、再起動後のバージョンは「14393.351」のままでした。
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