米マイクロソフトは、Windows Updateを効率化する次世代の更新プログラム配信技術「Unified Update Platform(UUP)」をWindows 10の次期大型アップデートで導入すると告知。まずは、Windows Insider Program参加ユーザーに先行公開する。
米マイクロソフトは2016年11月3日(米国時間)、Windows Updateを効率化する更新プログラム配信技術「Unified Update Platform(UUP)」を、Windows 10の次期大型アップデートで導入すると告知した。UUPはPC、タブレット、スマートフォン、IoTデバイス、HoloLensに対応し、Windows Insider Programの参加者向けに先行公開する。
UUPでは、まずWindows更新プログラムのダウンロードサイズが小さくなることをメリットに挙げる。マイクロソフトは、ビルドシステムおよびパブリッシングシステムの技術を統合し、更新プログラムの差分がダウンロードされるようにすると説明している。
この差分ダウンロードパッケージには、各デバイスが最後に更新されてから、Windowsに加えられた変更のみが含まれる。従来のWindowsのメジャーアップデートに比べ、約35%のファイルサイズ縮小が見込まれるという。マイクロソフトは、2017年前半に無償アップデートとして提供予定としている「Windows 10 Creators Update」後の機能アップデートでこの差分ダウンロードをサポートすることを目指している。
この他UUPでは、デバイスが更新プログラムをチェックする方法も効率化される。UUPへの移行に伴い、Windows Updateサービスがそのデバイスでどの更新プログラムが必要かを評価する仕組みを取り入れて、クライアントデバイスに送信する更新データやデバイス上での処理量を減らすという。後者は、特に省電力性が求められるモバイルデバイスで重要だとしている。
なお、UUPが導入されたとしても、ユーザー側で何か作業をしたり、変更したりする必要はない。UUPはWindows Updateを支えるプラットフォームであり、サービスの最適化は舞台裏で行われるからだとしている。
マイクロソフトは、UUPを採用した更新プログラムの配信を、まずはモバイルデバイスのWindows Insider Program参加者から、2016年内にPCのWindows Insider Program参加ユーザー向けに開始する。
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