インストールを終え、Ansible Towerからプレイブックを実行させたいところですが、その前にAnsible Towerの構成要素について説明しておきます。Ansible Towerの主な構成要素は以下のようになっています。
構成イメージとしては以下のようになります。
Ansible Towerからプレイブックを実行するためには上記の要素を作成する必要があります。まずはこれらを作成してプレイブックを実行するまでの手順を紹介します。
プレイブックを実行するために最低限必要な手順は以下の通りです。
まずは上記の手順を行う例を見てみます。
プレイブックの編集はAnsible Towerから行えないため、ターミナルから直接配置しておく必要があります。また、プレイブックは利用するプロジェクト単位でディレクトリを分けて配置する必要があります。
プレイブックを配置するディレクトリは「/var/lib/awx/projects/」以下です。今回は環境構築用のプロジェクトを想定し、上記ディレクトリに「setup」というディレクトリを作成し、「setup.yml」というプレイブックを配置します。プレイブックの中身はシンプルにuserを追加するだけです。
- hosts: all become: yes tasks: - user: user=piyo
また、このプレイブックはAnsible Towerから「awx」というユーザーによって実行されるため、awxユーザーがアクセスできるよう、作成したディレクトリとファイルのオーナーをawxに設定しておいてください。
プレイブックの配置が終わったらAnsible Towerにログインし、プロジェクトを作成します。画面上部のメニューから「PROJECTS」を選択しプロジェクト一覧画面に移動した後、ADDボタンをクリックしてプロジェクト作成画面に移動します。
プロジェクトの入力項目は以下の通りです。
必須項目を埋めSAVEボタンをクリックすればプロジェクトの作成は完了です(ラベルに赤いアスタリスクが付いた項目が必須項目です)。
次に、インベントリを作成し、被管理ホストの情報を登録します。今回は以下のインベントリファイル相当の設定を行ってみます。
production ansible_host=www.exmaple.com env_name=production
まず、上部メニューの「INVENTORIES」をクリックしインベントリ一覧画面に遷移し、ADDボタンをクリックしてインベントリ登録画面を開きます。
NAMEにインベントリの名前を入力し、SAVEボタンをクリックしてインベントリを保存します。この名前はインベントリファイルのファイル名に相当します。
インベントリの保存後はグループ、被管理ホストを追加する画面に遷移します。今回はグループなしで被管理ホストのみを追加します。「ADD HOST」ボタンをクリックし、被管理ホスト追加画面に遷移します。
HOST NAMEに被管理ホスト名を、VARIABLESにそのホストの変数を追加し、SAVEボタンをクリックすればインベントリの作成は完了です。
なお、変数の設定方法については、YAML形式とJSON形式が選択できます。今回はYAML形式で設定しています。
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