米ラスベガスで開催されているConsumer Electronics Show(CES) 2017で、米アマゾンの音声アシスタント機能「Amazon Alexa」を搭載する機器が相次ぎ発表された。自動車とスマートフォンにおける初の搭載が特に注目される。
米ラスベガスで開催されているConsumer Electronics Show(CES) 2017で、米アマゾンの音声アシスタント機能「Amazon Alexa」を搭載する機器が相次ぎ発表された。自動車への初の搭載、そしてアマゾンが過去にFire Phoneで失敗しているスマートフォンにおける初の搭載が特に注目される。
米フォードは、今年後半にかけて、同社の車載情報システム「SYNC 3」とAlexaを双方向で連携させると発表した。ユーザーはSYNC 3を通じ、家庭内のAmazon Echoなどにアクセスしてそのサービスを活用できるようになる、家庭内のEchoがガレージのドアやライトを制御できるように設定してあれば、車中からこれらを操作することもできる。一方、家庭内のAlexa搭載機器から、自動車のエンジン始動やドアのロックなどを音声で命令できるようになる。SYNC 3はグーグルのAndroid Auto、アップルのApple CarPlayにも対応する。
ファーウェイは、2017年1月6日に米国販売開始の「Huawei Mate 9」に、Alexaが使えるアプリをプリインストールして提供すると発表した。これまで販売された同機種にも、アップデートでこのアプリを配信するとしている。ただし、現時点でのAlexaのサービス地域は米国、英国、ドイツのみ。日本語対応版が日本で販売中のモデルに適用されるならば、それで1つのニュースになる(Amazon Web ServicesのAmazon Lexは、Alexaのノウハウに基づく音声インターフェース構築サービスで、日本語にも対応しているが、こちらはAlexaそのものではない)。
Alexaはこれまで主にアマゾンのAmazon Echoシリーズに搭載されてきた音声アシスタント機能。Echoシリーズは2016年のクリスマスシーズン前に調査会社調べで510万個を販売、その後クリスマスシーズンには最下位機種のEchoで品切れが発生したという。Fire TVのリモコンもこの機能を搭載している。
アマゾンは他社製品へのAlexa機能組み込みも推進しており、Invoxia、Nucleusといった家庭用スピーカーメーカーから搭載製品が販売されている。レノボもCES直前の2017年1月3日、Echoに似た家庭用スピーカーを発表した。一方、中国のTVメーカーが、Fire TV搭載の4Kテレビを発表。これによってAlexaにも対応している。また、アマゾンは家庭IoTの推進で、インテルとも提携している。
CES 2017では、さらにLGが冷蔵庫、ホームIoTゲートウェイの「SmartThinQ Hub」、IoT対応ロボットの「Hub Robot」におけるAlexa機能を紹介している。
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