米ヒューレット・パッカード・エンタープライズは2016年1月17日(現地時間)、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)の有力スタートアップ企業、SimpliVityの買収で最終的な合意に達したと発表した。2017年後半にはHPEのサーバハードウェアを使ったHCIアプライアンスを販売開始する予定。
米ヒューレット・パッカード・エンタープライズは2016年1月17日(現地時間)、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)のスタートアップ企業、SimpliVityの買収で最終的な合意に達したと発表した。6億5000万ドルの現金を支払う。買収プロセスは、米HPEの会計年度で第2四半期(4月末まで)に完了の予定という。
SimpliVityは、HCI専業のスタートアップベンダーの1社。創業は米ニュータニックスと同じ2009年。Accel PartnersやKleiner Perkins Caufield & Byersなどのベンチャーキャピタルが投資している。自社でHCIアプライアンスを提供している他、「Omni Stack」と呼ぶ同社のHCIソフトウェアをシスコ、デル、ファーウェイ、レノボに供給している。
HPEは、「買収完了後60日以内に、SimplivitiyのOmniStackソフトウェアをProLiant DL380サーバ認定製品として提供する。2017年後半にはHPE ProLiant Serverをベースとして統合したHPE Simplivityハイパーコンバージドシステム群を提供する」としている。
一方、HPEは現在提供中の「HC 380」「HC 250」といった製品の販売を継続する。HPEは、現在のSimpliVity製品の顧客に対するサポートも当面提供していく予定という。
SimpliVityのソフトウェアは、データ圧縮/重複排除およびバックアップ/災害対策機能、仮想マシンベースの管理機能などを特色としている。
SimpliVityの採用によるHPEのHCIの進化について、同社は次のように説明している。
「ビジネスリーダーや開発者が仮想化/コンテナのリソースを構成し、アプリケーションの開発や展開を加速化できるシンプルなセルフサービスポータルの『ワークスペース』コントロールなどの革新により、HPEの顧客によるHCIの利用体験は継続的に向上していくだろう。加えて、HPEは予測分析などの可視化機能を通じ、IT運用担当者に対してリソース効率を高め、新しいリソースへのニーズに対し、先行的に対応できるツールを提供する」
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