全作品のプレゼンテーションが終わった後、審査員により各コースの優秀賞、最優秀賞が選出された。各賞の受賞作品は以下の通りだ。
For Proコースの最優秀賞を獲得した「全社員早押上司争奪戦」のぐるなびチーム代表者は「チームの各メンバーが、自分が専門とする分野で一生懸命やってくれた。結果が残せて本当にうれしい」とコメントした。
「srt.js」でFor Allコースの最優秀賞を受賞した栗原一貴氏は「もらった賞金で、まず娘のためのピアノを買い、奥さんと協議した上で、残りをsrt.jsを使ったマッシュアップコンテストの賞金にしたい」と新たなコンテスト開催の構想を明らかにした。
「皆さんの手に掛かれば、もっと面白いものができるはず。srt.jsで素晴らしいコンテンツを作ってもらえることを楽しみにしている。セキュリティ面については、急ぎ専門家に相談したい(笑)」(栗原氏)
審査結果の発表後、運営委員長の麻生氏より、各最優秀賞の選出理由について説明が行われた。
「全社員早押上司争奪戦」については、アイデアや仕組みそのものは、既存のものである一方、それを自分たちの体験の中でオリジナリティーがある文脈、ストーリーに絡めてまとめあげた総合力が高く評価されたという。
「企業で取り組んだ結果として、作品のクオリティーも高く“あるまじき力の掛けよう”が感じられた」(麻生氏)
また「srt.js」については、マッシュアップ作品そのものというより、そのための「フレームワーク」である点で、受賞にふさわしいかどうかの議論があったという。最終的には、そうした部分も含めて「Mashup Awards」そのものを拡張していこうという考え方で一致し、受賞が決まったとする。
他の審査員からは「これまでにも映像系のマッシュアップはあったが、何かの作品の中に映像が組み込まれるという発想が多い。srt.jsは、映像側からコンテンツを取り込めるようにした逆転の発想が面白い」との評価も聞かれた。
盛況のうちに幕を下ろした「Mashup Awards 2016」は、「For Pro」の新設以外にも、ファイナルステージを、終日のITクリエイター向けイベント「FESTA 2016」の一部として組み入れるなど、新たな趣向が目を引いた。受賞作の傾向も少しずつ変化する中、「Mashup Awards 2017」では、どのようなアイデアが形となって、われわれを楽しませてくれるのだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.