「データウェアハウス」「OLAP」「データマート」を理解する「データベーススペシャリスト試験」戦略的学習のススメ(28)(1/2 ページ)

あの“津崎さん”も保有する難関資格「データベーススペシャリスト」。本企画では、データベーススペシャリスト試験 午前/午後試験対策のための「基礎知識」を抜粋してお届けします。今回は「データウェアハウス」「OLAP」「データマート」の基礎を解説します。

» 2017年10月31日 05時00分 公開

連載目次

ポケットスタディ データベーススペシャリスト [第2版]

書籍の中から有用な技術情報をピックアップして紹介する本シリーズ。今回は、秀和システム発行の書籍ポケットスタディ データベーススペシャリスト [第2版](2015年12月22日発行)』からの抜粋です。

ご注意:本稿は、著者及び出版社の許可を得て、そのまま転載したものです。このため用字用語の統一ルールなどは@ITのそれとは一致しません。あらかじめご了承ください。


※編集部注:前回記事「データベースのパフォーマンス設計を行う」はこちら

データウェアハウス

出題頻度 午前II:●-- 午後I:●●- 午後II:●●-


 ●--:過去14年間での過去問出題数が1〜9回
 ●●-:過去14年間での過去問出題数が10〜19回
 ●●●:過去14年間での過去問出題数が20回以上


Key Word

データウェアハウス、ファクトテーブル、スタースキーマ構造、スライシング、ダイシング、ドリルダウン、ロールアップ、データマート


データウェアハウスとは

 データウェアハウスとは業務データを長期的に蓄積し管理したものの事です。基幹系システムとは別に構築され、経営的意思決定のための分析(BI:Business Intelligence)やデータマイニング等に利用されます。

多次元データベース

 データウェアハウスに用いられる、データ分析に特化したデータベースを多次元データベースと呼び、複数の属性(次元)を次々に切り替えてデータを検索・集計することができます。多次元データベースは、データ自体を蓄積するファクトテーブルと、分析軸を設定する次元テーブルで構成され、この構造をスタースキーマ構造と呼びます。

多次元データベースのイメージ

演習27-1

 顧客、商品、注文、販売店という四つのテーブルをスタースキーマでモデル化した場合、ファクトテーブルとなるものはどれか。

ア 顧客(顧客コード、氏名、電話番号、住所)

イ 商品(商品コード、商品名称、単価)

ウ 注文(販売店コード、顧客コード、商品コード、注文年月日、数量)

エ 販売店(販売店コード、販売店名称、代表者氏名)

(H20春DB午前問13)


解答 演習27-1 

 *囲み内をクリックすると解答を表示します(表示後ページをリロードすると、再び非表示になります)

OLAP

 エンドユーザが直接データウェアハウスを自由に検索し、問題発見・解決するための、分析を主とした利用形態をOLAP(Online Analytical Processing)と呼びます。具体的な解析手法として、次の例がよく出題されます。

<1>スライシング

 ファクトテーブルをある断面で切り取り、二次元の表にする操作をスライシングと呼びます。

スライシングのイメージ

<2>ダイシング

 ファクトテーブルについて、縦軸と横軸を自由に指定することで、サイコロを転がすように、観点を切替える操作をダイシングと呼びます。

ダイシングのイメージ

<3>ドリルダウン

 ファクトテーブルについて、参照するデータを詳細化する操作をドリルダウン、逆に集計化されたデータを見ていく操作をロールアップと呼びます。

ドリルダウン/ロールアップのイメージ
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