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» 2017年03月17日 05時00分 公開

Windows Updateへの愚痴――Patch Tuesday、恐怖のトラブル集山市良のうぃんどうず日記(特別編:87)(3/3 ページ)

[山市良,テクニカルライター]
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Windows Vistaの重大トラブル:Windows Updateが進まない病が再発症

 Windows Vista SP2を実行する仮想マシンでは、Windows Updateが数時間たっても一向に進まないという症状が再発しました。この仮想マシンは、前回の記事で、Windows Vistaのサポート終了前後の挙動を追跡するために用意したものです。このときは、Windows Vista SP2の新規インストールから最新状態まで更新するのにWindows Updateが全く進まず、かなり苦労しました。その様子は、筆者の個人ブログにまとめてあります。

 前回は、3月初めに、Windows Vista SP2の新規インストールから最新の状態まで更新した環境を用意しましたが、3月の定例更新で再び、Windows Updateが進まない状態になりました。上記の投稿にも追記していますが、3月にリリースされた以下の2つの更新を手動でインストール(更新するごとに再起動)することで、更新の確認環境を10分程度までに改善することができました。

クラウド上だとなお怖い

 Windows ServerのインスタンスをクラウドのIaaS(Infrastructure as a Service)上に展開、実行している場合、Windows Updateに関して不安要素が1つあります。それは、リモートデスクトップ接続はできても、ローカルコンソールへのアクセス手段が提供されないということです。

 再起動を必要とする、Windows Server 2016の累積的な更新プログラムは、再起動時にインストールが行われます。通常、インストールの30%まではシャットダウン中に、その後の100%までは再起動後に行われます。更新プログラムの内容によっては、途中で複数回、再起動が実施されることもあります。ローカルコンソールを確認できないと、状況が全く分かりません。再起動前に「戻ってきてくれ」と祈るしかないのです。

 Microsoft AzureのIaaS環境に関しては「ブート診断」という機能を有効化しておくことで、稼働中の仮想マシンのローカルコンソール画面のスクリーンショット(Linux仮想マシンの場合はコンソール出力)を取得して、参照することができます(画面6)。

画面6 画面6 Microsoft Azureの「ブート診断」機能を有効化すると、仮想マシンのローカルコンソールをスクリーンショットで参照できる(参照専用で、対話不能)

 全く進まないようであれば、クラウドの管理コンソールの仮想マシンの再起動機能を使って、リセットできるかもしれません。ブルースクリーン(BSoD)が繰り返されるようであれば、その仮想マシンは諦めて、新たにデプロイする必要があるでしょう。もし、バックアップがあればそれを復元します。

マイクロソフトさん、これは何のジョークでしょうか?

 Windows 10 Anniversary Updateで最新の状態に更新されると(本稿執筆時点では「KB4013429」のビルド番号14393.953)、「設定」の「更新とセキュリティ」の「Windows Update」に、最初の画面1のようにWindows 10 Creators Updateに関する次のようなお知らせが表示されるようになります(更新のチェック中は非表示になります)。なお、現時点では、「はい。方法を確認する」リンクをクリックしても、いち早く手に入れる方法は確認できません(画面7画面8)。

お待たせしました! 間もなくWindows 10 Creators Updateをお使いいただけます。

いち早く手に入れる方法を確認しますか?

はい。方法を確認する


画面7 画面7 Windows Server 2016(Desktop Experience)にもWindows 10 Creators Updateのお知らせが……
画面8 画面8 「はい。方法を確認する」リンクをクリックしても、このページに飛ばされるだけ

 このメッセージは、Windows Server 2016(Desktop Experience)にも表示されますし、機能更新が提供されない「Long Term Servicing Branch(LTSB)」であるWindows 10 Enterprise LTSB 2016にも表示されます。このコンピュータにCreators Updateが間もなく提供されるということではなく、Creators Updateの広告なのでしょうか。それとも、このメッセージを表示することを決断した人は、Windows Server 2016やLTSBに考えが及んでいないのでしょうか。

2017年3月21日追記

 2017年3月21日に累積的な更新プログラム「KB4015438」が配布され、ビルド番号が「14393.969」に更新されました。この更新プログラムは、累積的な更新プログラム「KB4013429」、ビルド番号「14393.953」で報告された2つの不具合を修正するものです。


筆者紹介

山市 良(やまいち りょう)

岩手県花巻市在住。Microsoft MVP:Cloud and Datacenter Management(Oct 2008 - Sep 2016)。SIer、IT出版社、中堅企業のシステム管理者を経て、フリーのテクニカルライターに。マイクロソフト製品、テクノロジーを中心に、IT雑誌、Webサイトへの記事の寄稿、ドキュメント作成、事例取材などを手掛ける。個人ブログは『山市良のえぬなんとかわーるど』。近著は『Windows Server 2016テクノロジ入門−完全版』(日経BP社)。


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