マイクロソフトは、自社でのAzure運用や監視に利用してきた運用監視サービス「Azure Advisor」「Azure Monitor」「Azureリソースヘルス」を一般ユーザーにも公開した。
米マイクロソフトは2017年3月31日(米国時間)、「Azure Advisor」「Azure Monitor」「Azureリソースヘルス」の一般提供を開始した。追加のエージェントのインストールや構成なしで利用できる。
これらのサービスは、マイクロソフト自身がMicrosoft Azureの大規模な運用や監視に利用してきたものを一般ユーザー向けにも提供するもの。ユーザーは、Azureリソース全般を監視し、計画通りに動作していないときはアラートや通知を受けるといったAzureの運用監視に活用できる。これらの機能は全てAzureのポータルから利用でき、連携のためにAPI(Application Programming Interface)なども提供される。
例えばAzure Monitorでは、Azureで使っている仮想マシン(VM)の幅広い指標をチェックしたり、アラートを作成したり、「Azure Log Analytics」で詳細な洞察を得たりすることが可能。VMの使用率が低い場合には、Azure Advisorがコスト節約につながる推奨項目などを示してくれる。
これらのサービスの詳細な機能は以下の通り。
Azure Advisorは、個々のユーザーに応じて推奨事項を提案し、Azureリソースを最適化するベストプラクティスの実践を促進できる情報を提供する。リソースの構成と使用状況を分析し、Azureリソースの可用性、セキュリティ、パフォーマンス、費用対効果の向上につながるガイダンスが示される。
Azure Monitorは、Azureにビルトインされたプラットフォーム監視サービスとなる。Azureの各種リソース全体にわたって一貫したデータ監視および診断を行い、クラウドインフラで発生する問題の一元監視、診断、アラート、通知の体制を実現できる。
プラットフォームに関する詳細な指標は、標準設定で1分単位での粒度で提供することが可能。SMSや電子メール、Webフックによるアラートや通知機能も備えている。
また、Azure Monitorはプラットフォームレベルのテレメトリーデータを提供することから、「Azure Application Insights」とAzure Log Analyticsと連携することで、それぞれアプリケーションのテレメトリーや運用に関する洞察が得られるようにもる。Azureポータルからこれらのサービスを利用して、プラットフォーム、アプリ、ワークロードの包括的な監視や管理が行える。
Azureリソースヘルスは、Azure上で発生したなんらかの問題がリソースに影響を及ぼしている場合に、診断を行い、サポートを受けたい場合に役立つ情報を提供する。リソースの現在と過去の状態の健全性を把握して、問題の緩和につなげることができるとする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.