ミランティス、CI/CDまでを包括的に自動化する新製品「Mirantis Cloud Platform」を発表Kubernetesも製品の一部

米ミランティスおよびミランティスジャパンは2017年4月20日、OpenStack、Kubernetesをはじめとするオープンソースソフトウェアにより、ITインフラとCi/CD環境の運用を統合的に自動化する「Mirantis Cloud Platform 1.0」を発表した。Ceph、Open Contail、Calicoを「決め打ち」で搭載する。

» 2017年04月20日 10時00分 公開
[三木泉@IT]

 米ミランティスおよびミランティスジャパンは2017年4月20日、OpenStack、Kubernetesをはじめとするオープンソースソフトウェアにより、仮想化環境、ベアメタルサーバ、コンテナ環境の展開および運用を包括的に自動化するターンキーシステム「Mirantis Cloud Platform 1.0(MCP 1.0)」を提供開始した。同社のOpenStackディストリビューションである「Mirantis OpenStack」の後継製品として位置付けられている。特にKubernetesを製品に組み込み、統合的なサポートを提供する点は、これまでと大きく異なる。

 MCP 1.0にはミランティスの構築・運用支援サービスが統合されている。このため、構築はミランティスが担い、運用については、一定期間後にユーザー組織側に移行するか、ミランティスが運用を続けるかのいずれかを選択できる。

MCPを構成するオープンソースコンポーネント群

 MCP 1.0は、インフラソフトウェアプラットフォーム、CI/CDのためのライフサイクル管理ソフトウェア群「DriveTrain」、そして包括的な監視を行う「StackLight」という3つの要素で構成される。

 インフラソフトウェアは、ベアメタルサーバおよび仮想化環境についてはOpenStack、コンテナ環境についてはKubernetesでオーケストレーションを行う。ストレージソフトウェアにはCephを採用。Software Defined NetworkingにはOpen ContrailおよびコンテナのためにCalicoを組み込んでいる。Ceph、Open Contail、Calicoを「決め打ち」で搭載したことで、パッケージ化の度合いを強めている。

[2017/4/20追記]なお、Cephについて正確には、「Mirantis OpenStackと同様、Cephが顧客にとって唯一の選択肢というわけではないが、これまでよりも推奨のアーキテクチャとしての位置付けが強くなる」という。

 DriveTrainでは、Git、Gerrit、JenkinsといったツールをSaltstackでKubenetes、OpenStackと統合し、CI/CDのプロセスを自動化する。環境に対する変更は、承認を経て行うように設定できる。コントロールプレーンへのソフトウェアアップデートは意識しないで済むようにし、ダウンタイムを最小化しているという。

 StackLightではElasticsearch、Kibana、InfluxDB、Grafana、Nagiosといったツールを統合。ログを収集し、監視ポータルで稼働状況を可視化するとともに、アラートメカニズムを提供する。

 ミランティスはこれらが高度に連携・統合され、一体化したインフラソフトウェアとして利用できることを強調している。

 なお同社は、MCP 1.0のリリースに伴い、2019年9月までに「Mirantis OpenStackとFuelの商用サポートを終了する。現在Mirantis OpenStackを使用している顧客にはアップグレードパスを提供する。

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