Azureのサービスのデータ保存先としてよく使われるAzure Storage(ストレージ)。トラブルが生じたら、その内容を詳しく調べなければならないことも。あらかじめ「Azure Storage Explorer」をセットアップしておけば、いざというとき、WindowsエクスプローラのようにGUIで手軽にアクセスできる。
対象サービス:Microsoft Azure、Azure Storage
Azureのサービスでは、データやログなどの保存先としてAzure Storage(ストレージ)が利用されることがよくある。例えばWeb Appsの場合はアクセスログやアプリが出力したログの他、サイトのバックアップもAzure Storageに格納できる。
トラブルが生じたときには、こうしたAzure Storage内の情報を参照してトラブルシューティングを進めなければならない。
そこで本稿では、Azure Storageに簡単にアクセスできるソフトウェアツール「Azure Storage Explorer」*1を紹介したい。これはマイクロソフトが無償提供しているGUIベースのツールで、Windows OSとmacOS、Linuxに対応している。
これをあらかじめ管理用クライアントPCにインストールし、Azure Storageとの接続設定を済ませておけば、いざというときにWindowsのエクスプローラと同様の操作感で簡単にAzure Storage内のデータにアクセスできる。
*1 「Azure Storage Explorer 6」という、名前も機能も非常によく似ているソフトウェアツールがある。ただし、こちらは2014年8月を最後に更新が止まっている。一方、本文で紹介している方のAzure Storage Explorerは、プレビュー版ではあるものの、現在でも頻繁に機能追加と不具合修正がなされている。
本稿では、例としてWindows 10でのセットアップ手順を紹介する。
Azure Storage Explorerは次のサイトで配布されている。
Windowsの場合、「StorageExplorer.exe」という名前のインストーラがダウンロードされる。ちなみにmacOS用なら「StorageExplorer_signed.zip」、Linux用なら「StorageExplorer-linux-x64.tar.gz」といった名前のアーカイブファイルがダウンロードできる。
Azure Storage ExplorerをWindowsにインストールするには、まず管理者アカウントでWindowsにサインイン(ログオン)してから、ダウンロードしておいたStorageExplorer.exeを実行する。
すると英語表記のインストールウィザードが起動するので、指示に従って進めて完了させる。
インストールが完了したら、スタートメニューまたはCortanaで「Storage」と入力・検索し、「Azure Storage Explorer」を見つけて起動してみよう。
Azure Storage Explorerが起動したら、アクセスしたいAzure Storageのストレージアカウントと接続させる必要がある。それには、ストレージアカウントを管理できるユーザーアカウント(MicrosoftアカウントまたはAzure ADアカウント)を指定するのが手っ取り早い。手順は以下の通りだ。
プロキシサーバ経由でしかインターネットにアクセスできない環境では、Azure Storage Explorerにもプロキシの設定をしておく。
それには、[Edit]−[Configure Proxy]をクリックして表示される「Proxy Settings」ダイアログで、サーバ名やポート番号、認証アカウントの情報などを指定しておく。
ここまでの設定をしておけば、ストレージアカウントへのアクセスは難しくない。左ペインのツリーを展開していって、対象のストレージアカウント→「Blob Containers」→コンテナと選んでいくと、格納されているオブジェクトが右ペインに表示される。それを選択してからツールバーボタンを操作すれば、ダウンロードやアップロード、新規作成、オープンなどが簡単にできる。
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