GMOインターネット、OSSのブロックチェーン取引所構築システム「トークントレーダー」を公開「GMOブロックチェーン オープンソース提供プロジェクト」の第二弾

GMOインターネットがオープンソースのブロックチェーン取引所構築システム「トークントレーダー」を公開した。Ethereumの分散型トレードプロトコルを参考に、ブロックチェーンを用いたトークンの交換取引所を作成できる。

» 2017年08月10日 10時00分 公開
[@IT]

 GMOインターネットは2017年8月8日、オープンソースソフトウェア(OSS)として展開するブロックチェーン取引所構築システム「トークントレーダー」を公開した。ブロックチェーン技術の普及や推進を目的に、改変かつ商用も可能なライセンスとして同社が展開する「GMOブロックチェーン オープンソース提供プロジェクト」の第二弾となる。

photo トークントレーダーによる取引イメージ

 トークントレーダーは、第三者機関にトークン(取引対象とする固有の識別子/デジタル資産、ここでは仮想通貨データのこと)を渡すことなく、さまざまなトークンの交換取引を実現する取引所を作成できるプログラム群で、パブリックブロックチェーンのOSSであるEthereumの分散型トレードプロトコル「SWAP」を参考にして開発された。Ethereumが提唱するトークンの標準仕様「ERC20」に準拠し、ERC20に基づいて発行された全てのトークンが扱える。プログラム群は、同社のクラウド基盤「Z.com Cloudブロックチェーン」上に構築される。

 なお、SWAPでは完全なピアツーピア(P2P)通信下での処理を提言しているのに対して、トークントレーダーでは取引所がトレードの成否を確認できるように、トレードの際に取引所の運営者(Indexer)を挟む方式を採用した。これによって、売主の信頼性を確保し、取引所が「板情報」を更新できるようになる。

 トークンの交換処理は、取引する当事者(トレーダー)間の契約が成立した後に、ブロックチェーン上の両者の口座の間で自動執行される。トークンを取引するに当たって取引所内に専用の口座を開設する必要があった従来の中央集権的な第三者機関が運営する取引所に対し、トークントレーダーで作成した取引所では、取引所内に口座を開設したり、トークンを取引所の口座に移動させたりする必要がない。これにより、手数料などの取引コストを削減できる効果とともに、万が一取引所への不正アクセスがあったとしても、口座内の資産が盗まれてしまう事態を防げるとしている。

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