IDC Japanが2016年の国内ITサービス市場ベンダー売上ランキングを発表。トップ5は変わらず、富士通、NEC、日立製作所、NTTデータ、IBM。一方、上位ベンダーが伸び悩む中でTISやアクセンチュアなどが大きく成長した。
IDC Japanは2017年8月14日、2016年の国内ITサービス市場ベンダー別売上ランキングを発表した。2016年の国内ITサービス市場規模は5兆4515億円で、対前年比1.4%増。大型案件のピークアウトによって成長が鈍化した。ベンダー別の売上高トップは富士通。売上高は1兆1830億円で、対前年比2.2%増だった。
2位以下は順に、NEC(売上高9006億円/対前年比0.3%増)、日立製作所(同8676億円/0.9%減)、NTTデータ(同8396億円/1.5%増)、IBM(6844億円/0.5%減)。IDC Japanは、SIやITコンサルティングを中心とするプロジェクトベース分野で、金融や公共分野の大型案件がピークアウトした影響を受け、上位ベンダーの成長率も総じて低下したと分析している。
産業分野別に見ると、金融向けで上位ベンダーが伸び悩む中、TISがクレジットカード会社や政府系金融機関向けの大型案件により売上を伸ばした。また製造向けでは、アクセンチュアが上位ベンダーのうち、唯一二桁成長を遂げている。
IDC JapanのITサービスでリサーチマネージャーを務める木村聡宏氏は、「ITサービスベンダーは、R&D部門の位置付けや役割、オープンイノベーションの活用など、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を左右するテクノロジー戦略を再考すべき時期に来ている」と述べている。
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