Lightbend Reactive PlatformのProduction機能には、「Enterprise Suite」と呼ばれる、リアクティブアプリケーションを運用、モニタリング、解析などを行うためのツールがあります。ここではEnterprise Suiteの主だった機能について簡単に説明します。
なおProduction向け機能は有償ですが、開発用にサンドボックス(Dockerイメージ)が提供されているので、それで試してみることも可能です(※Lightbend.comでアカウント登録が必要です)。
クラスタ管理やロードバランシング設定、デプロイなどのシステム構築に関連するオーケストレーション機能です。Enterprise Suiteでは、「Lightbend ConductR」を使用してこれらを管理します。
Enterprise Suiteのモニタリング機能はリアクティブアプリケーションを監視するためのいろいろな情報を提供します。
これは「Lightbend Monitoring」とも呼ばれ、サービス内のさまざまなメトリクスを収集できます。また、収集したデータをDatadogと連携させることで、データの可視化が可能です。
最後に、今後RPでアプリを作成するために、Playをセットアップしておきましょう(※本稿ではHomeBrewを使用してインストールします)。
著者が使用した環境は下記の通りです。
Play 2.3より前のバージョンでは、セットアップ時にPlay本体をインストールしてplayコマンドを使用していましたが、現在は「activator」を使用します。HomeBrewを使用して「typesafe-activator」をインストールしましょう。
% brew install typesafe-activator
activatorのhelpを実行してインストールされているのを確認します。
% activator --help Did not detect an activator project in this directory. - activator Load an existing project (has to be executed from the project directory) or print this help message if no project is found ・ ・ ・
次に、Playアプリを作成します。「activator new」コマンドでも作成できますが、今回は「activator ui」コマンドで「Activator ui」画面を呼び出し、使用します。
% activator ui
上記コマンドを実行すると、必要なライブラリをダウンロードした後、ブラウザが起動して次のような画面が表示されます。
「hello-scala」テンプレートを選択して「create app」ボタンを押してください。しばらくすると、hello-scalaアプリのメニューが表示されます。
この画面でアプリのテストや起動を行えます。画面左下の「Run」ボタンを押してみましょう。先ほど作成したサンプルアプリが実行され、画面に「Hello, world!」と表示されました。
これでPlayのセットアップは完了です。
今回はLightbend Platformを構成するプロダクトについて、それぞれの特徴を簡単に解説しました。また、Playのセットアップも実施しました。Lightbend Platformがどういったプロダクトで構成され、どのような機能を持っているのか理解できたと思います。
次回はPlayとAkka、そしてAkka Streamsを紹介する予定です。
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