10月になり「Coinhive」をはじめとした、仮想通貨のマイニングを実行するサービスに関するツイートが増えました。特徴はWebサイトを閲覧しているユーザーのWebブラウザ上でマイニングを実行すること。
以前から少しずつ話題にはなっていましたが、10月になって幾つかのサイトで実際にサービスを埋め込んでいたことが分かりました。さらに自分のサイトに埋め込み、マイニングさせていたことを告白するブログや、仮想通貨採掘サービスを解説したブログが公開されたことがツイートに影響しているようです。
勝手にCPUの処理能力を使われて、他人のビットコインを掘るのは気持ち悪いという感情はもちろん、スマホやPCが熱をもつなどの悪影響が出ているようです。
そのため広告に対する広告ブロックと同じように、Webブラウザによる意図しないマイニングをブロックする手段を考える人たちも出てきていました。ウイルス対策ソフトによっては既に不正スクリプトとして検出することもあるようです。
TLでは広告と同じように、Webサイトを見る対価として支払ってもよいのではないかという意見や、許可を取ってからの方が良いのではないかという意見もありました。やり方によっては永続的にマイニングを行わせることが可能なため、これを心配するツイートもありました。
事業者が設置しているならまだモラルの問題です。しかし、マルウェアが埋め込まれているサイトのように、誰かのWebサイトを乗っ取って不正にマイニングのスクリプトを埋め込んでいる事例が見つかりました。
さらにマイニングを実行していると思わせておいて、実はマルウェア配布サイトだったという事例もあるようで、一筋縄にはいかないようです。
10月末には高知県在住のブロガー、イケダハヤト氏が流行に乗って、一時自身のWebサイトにマイニングのスクリプトを設置していました。一応採掘の可否を問うようになっていたものの、拒否しても採掘するという理由で、非難されていました。
この他にも10月のセキュリティクラスタは次のような話題で盛り上がっていました。11月はどのようなことが起きるのでしょうね。
山本洋介山(NTTコミュニケーションズ株式会社)
Webサイトの脆弱性を探す仕事の傍ら「twitterセキュリティネタまとめ」というブログを日々更新しているTwitterウォッチャー。たまにバグバウンティもしています。
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