Microsoftは、AI(人工知能)bot作成を支援する「Azure Bot Service」と「Microsoft Cognitive Services」の1つ「Language Understanding Intelligent Service(LUIS)」の正式版を提供開始した。
Microsoftは2017年12月13日(米国時間)、AI(人工知能)bot作成を支援する「Azure Bot Service」と「Language Understanding Intelligent Service(LUIS)」という2つのMicrosoft Azureサービスの正式版を提供開始したと発表した。
Azure Bot Serviceでは、Webサイトやアプリケーション、MicrosoftのAIアシスタント「Cortana」、各種コミュニケーションツール(Microsoft TeamsやSkype、Slack、Facebook Messengerなど)で、ユーザーと自然にやりとりできるインテリジェントbotを作成、接続、デプロイ、管理できる。
LUISは、「Microsoft Cognitive Services」(Cognitive Services)に含まれるサービスの1つ。Cognitive Servicesは、アプリケーションやWebサイト、botが自然なコミュニケーション手段を通して、見たり、聞いたり、話したり、理解したり、ユーザーのニーズを解釈したりできるようにするインテリジェントなAPIの集合体だ。LUISは、botなどのアプリケーションが言葉を文脈から理解し、ユーザーの話し方に合わせてやりとりできるようにする。
またAzure Bot ServiceとLUISは、正式版の提供の開始と合わせて新機能が導入された。
Azure Bot Serviceは利用可能なリージョンが増え、高度なカスタマイズ機能を提供する。
LUISはユーザーインタフェースがアップデートされ、利用可能なリージョンも増えた。また最大500の「インテント」(ユーザーの意図)と100の「エンティティ」(項目)を使用できるように拡張されたので、開発者はアプリケーションでより多様な会話に対応できるようになった。
例えば、LUISによる旅行アプリは、「Book me a ticket to Paris(パリ行きのチケットを予約してください)」という文から、「BookFlight」(フライト予約)というインテントと、「Location」(場所)というエンティティ(この場合はパリ)を抽出し、注文を処理するという。
この2つのサービスは、botが会話相手の意図を自然に解釈するためのカスタムモデル構築を強力に支援する、とMicrosoftは述べている。
現在、60カ国の76万人以上の開発者がCognitive Servicesを使って、アプリケーションにインテリジェント機能を付加している。また、24万人以上の開発者がAzure Bot Serviceの利用を申し込んでいる。既に数千の顧客がAzure Bot ServiceやLUISでインテリジェントアプリケーションを開発しており、その中にはDixons Carphone、EQUADEX、Human Interact、Molson Coors、SABRE、United Parcel Serviceなどが含まれる。
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