セカンダリが停止したらレプリケーションが配信されなくなった(処理遅延)SQL Serverトラブルシューティング(70)(1/2 ページ)

本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で発生するトラブルについて、「なぜ起こったか」の理由とともに具体的な対処方法を紹介していきます。今回は「セカンダリが停止したらレプリケーションが配信されなくなった」場合の解決方法を解説します。

» 2018年04月25日 05時00分 公開
[椎名武史@IT]

SQL Serverトラブルシューティング一覧

 本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で発生するトラブルについて、「なぜ起こったか」の理由とともに具体的な対処方法を紹介していきます。

トラブル 59(カテゴリー:処理遅延):セカンダリが停止したらレプリケーションが配信されなくなった

 「Windows Server 2012 R2」上に「SQL Server 2016 RTM」をインストールした環境を想定して解説します(本トラブルシューティングの対応バージョン:SQL Server 全バージョン)。

トラブルの実例:一部のデータをさまざまなデータベースに配信するため、可用性グループを構成したデータベースをパブリケーションとしてトランザクションレプリケーションの環境を構築した。

 ある日、可用性グループのセカンダリレプリカがハードウェア障害により停止してしまった。セカンダリレプリカの障害であるため、可用性が低下しただけと少し安心していたが、しばらくするとレプリケーションが正常に配信されていないとの連絡を受けた。レプリケーションモニターを確認してみたが、正常に動いているように見える(図1)。

図1 図1 レプリケーションモニターでは状態が「OK」と表示されている

トラブルの原因を探る

 レプリケーションモニターを使用して調査を進めると、ログリーダーエージェントの履歴に「レプリケートされたトランザクションは、次のログ バックアップまたはミラーリング パートナーが遅延を解消するのを待機しています」というメッセージが記録されていました(図2)。

図2 図2 ログリーダーエージェントの履歴に待機しているとのメッセージを確認

 可用性グループやミラーリングが構成されているデータベースをログリーダーエージェントが読み取る場合、セカンダリレプリカやミラーリングパートナーとの同期が完了しているものしか読み取りができません。



       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

Microsoft & Windows最前線2025
AI for エンジニアリング
ローコード/ノーコード セントラル by @IT - ITエンジニアがビジネスの中心で活躍する組織へ
Cloud Native Central by @IT - スケーラブルな能力を組織に
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。