VMwareは2018年5月1日(米国時間)、VMware NSXに基づくネットワーク仮想化への取り組み、「Virtual Cloud Network」を発表した。最大のニュースは、同社が買収していたVeloCloudの製品を統合したことにある。一方、データセンター製品ではコンテナに対応、パブリッククラウド接続では、Microsoft Azureに対応した。
VMwareは2018年5月1日(米国時間)、VMware NSXに基づくネットワーク仮想化への取り組み、「Virtual Cloud Network」を発表した。最大のニュースは、同社が買収していたVeloCloudの製品を統合したことにある。一方、データセンター製品ではコンテナに対応、パブリッククラウド接続では、Microsoft Azureに対応した。
VMware NSXは、データセンターのネットワーク仮想化から始まった(この製品には「VMware NSX Data Center」という新名称が与えられている)。その後VMwareは、「VMware Cloud Services」の一環として、2017年8月に企業データセンター―パブリッククラウド/パブリッククラウドの仮想セグメント間を仮想的に接続する「VMware NSX Cloud」を発表した。
今回VMwareは、2017年11月に買収を発表したVeloCloudのSD-WAN技術を、「VMware NSX SD-WAN by VeloCloud(NSX SD-WAN)」と名付け、VMware NSX製品ファミリーに加えた。
ちなみに、買収される前のVeloCloudは、本社と遠隔拠点の接続の柔軟化に加え、データセンター/ブランチとクラウド間の接続もユースケースに含めていた。では、NSX SD-WANは既存のNSX製品とどのように統合され、棲み分けるのか。プレスリリースでは次のように表現している。
「NSX SD-WANはNSX Data CenterおよびNSX Cloudと統合され、データセンターからブランチ(支社・支店)、クラウドへと、運用上の可視性と制御性をエンド・ツー・エンドで確保しながら、一貫したネットワークとセキュリティのポリシーを延長して適用できる。NSX SD-WAN by VeloCloudは、企業および通信事業者にとって、オンプレミスとクラウドサービスを、同一の一貫したビジネスポリシーの枠組みの下に統合できる、包括的なプラットフォームとして機能する」
つまり、NSX SD-WANは主に、「柔軟でコスト効率の高い遠隔拠点(エッジ)接続」のための製品として推進されていくことになる。なお、同製品はVMwareあるいは通信事業者のサービスとして、あるいはユーザー組織自身が完全に制御するソリューションとして提供されるという。
一方、NSX Data Centerでは、コンテナとベアメタルサーバへの対応を発表した。また、通信事業者のNFV関連では、パフォーマンス向上/最適化機能を搭載したという。
NSX Cloudでは、これまでAmazon Web Servicesのみに対応していたが、新たにMicrosoft Azureにも対応したという。
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