AWS、Kubernetesを簡単に実行できる「Amazon EKS」を正式リリース可用性が高く、スケーラブルなマネージドKubernetesサービス

Amazon Web Services(AWS)は、AWSで「Kubernetes」を使って、コンテナ化されたアプリケーションを容易にデプロイ、管理、スケーリングできるフルマネージドサービス「Amazon EKS」の正式提供を開始した。

» 2018年06月07日 08時00分 公開
[@IT]

 Amazon Web Services(AWS)は2018年6月5日(米国時間)、「Amazon Elastic Container Service for Kubernetes」(Amazon EKS)の正式提供を開始したと発表した。Amazon EKSは、オープンソースのコンテナオーケストレーションシステム「Kubernetes」を使って、コンテナ化されたアプリケーションを容易にデプロイ、管理、スケーリングできるフルマネージドサービス。

 AWSの顧客の間ではKubernetesが人気を博している。Cloud Native Computing Foundation(CNCF)の最近の調査によると、Kubernetesユーザーの57%はKubernetesをAWSで実行しており、この割合は他のどのクラウドプラットフォームよりも高いという。

 だがこれまで、AWSでKubernetesクラスタを運用し、高い可用性を確保するには、専門的な知識やノウハウ、かなりの労力が必要だった。複数のアベイラビリティーゾーン(AZ)にわたってKubernetes管理インフラをプロビジョニングし、問題が発生したインフラを置き換え、ダウンタイムを引き起こすことなくアップデートを行わなければならなかったからだ。

 Amazon EKSは、こうした複雑さを解消して、複数のAZにわたってKubernetes管理インフラを自動的に実行し、単一障害点をなくす本番環境用のアーキテクチャを実現する。問題が発生したノードを自動的に検出して置き換え、パッチを適用し、オンデマンドで管理インフラのバージョンアップグレードを行う。そのため、Amazon EKSで管理されるKubernetesインフラは、耐障害性が確保され、特定のAZ全体が停止しても、稼働を継続できる。

 またAmazon EKSは、クラスタ運用管理の負担を解消し、管理インフラのプロビジョニング、セキュリティ確保、高可用性の維持、バックアップ、アップデートが適切に行われるようにする。Amazon EKSはKubernetes準拠として認定されているため、顧客は既存のKubernetesツールを使って、コード変更なしで既存のKubernetesアプリケーションを実行できる。

Amazon EKS の仕組み

 AWSのコンピュートサービス担当ディレクターを務めるディーパク・シング氏は、「これまで、われわれの顧客がKubernetesをフォールトトレラントな方法で運用するには、かなり手間がかかっていた。新しいAmazon EKSは、可用性が高く、フォールトトレラントなマネージドKubernetesサービスであるため、顧客はそうした苦労から解放される。そのおかげで、多くの顧客に喜んでいただいている」と述べている。

 Amazon EKSは現在、米国東部(バージニア北部)および米国西部(オレゴン)リージョンで利用できる。

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