Googleは、ワークフローの迅速化やプロセスの改善などを実現するカスタムアプリを簡単に作成できるローコード開発環境「App Maker」の正式提供を開始した。
Googleは2018年6月14日(米国時間)、ビジネスツールスイート「G Suite」のローコードアプリケーション開発環境「App Maker」の正式提供を開始したと発表した。App Makerにより、ワークフローの迅速化やプロセスの改善といったビジネスニーズに対応するカスタムアプリを、チームで簡単に作成できるとしている。
App Makerは、ビジネス部門のチームが、CRM(Customer Relationship Management)やERP(Enterprise Resource Planning)、SCM(Supply Chain Management)などのアプリを作成できるように開発された。App Makerにより、例えば、物品購入の申請や、ヘルプデスクチケットの記入、解決などのプロセスを思い通りに改善できると、Googleは説明している。
App Makerは、2016年11月にアーリーアダプタープログラムを通じて試用版の提供が開始された。それ以来、新機能の追加や機能改良が行われ、正式版の概要は以下のようになっている。
オープン:App Makerは、「MySQL」および「PostgreSQL」のフルマネージドデータベースサービス「Google Cloud SQL」の組み込み型サポートを提供し(※)、高いパフォーマンス、スケーラビリティ、利便性を実現する。また、任意のデータベースが使える「Bring Your Own Database(BYODB)」モデルをサポートしており、ユーザーはJDBCまたはREST APIを使って目的のデータベースに接続できる。
迅速:App Makerでは、応答の速いテンプレート、サンプル、ドラッグ&ドロップのUIデザイン、宣言型データモデリングにより、IT開発者や、あるいは作業を自動化したい人が、アプリを迅速に設計、構築できるという。
連携:App Makerでは、「Gmail」「Googleカレンダー」「Googleスプレッドシート」のデータやサービスと連携することで、アプリの機能性を強化できる。「Apps Script」を使って、40以上のGoogleサービス、GCP、JDBCやREST APIをサポートするサードパーティーサービスにアクセスすることも可能だ。
マネージド:G Suite管理者は、組織内で実行されるアプリについて、そのアプリの所有者や、使用状況を示す指標、OAuthの権限といった情報をいつでも把握できる。拡張OAuthホワイトリスティング機能により、許可していないアプリの実行を防ぐこともできる。
App Makerは、G SuiteのBusinessエディションとEnterpriseエディションおよびG Suite for Educationで利用できる。
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