Microsoftは、Windows 10対応のUI自動化サービス「WinAppDriver」の新しいオープンソーステストスクリプトツール「WinAppDriver UI Recorder」を公開した。
Microsoftは2018年6月20日(米国時間)、「Windows Application Driver」(WinAppDriver)コミュニティー向けの新しいオープンソースツール「WinAppDriver UI Recorder」(以下、UI Recorder)の公開を発表した。UI Recorderは、自動化されたUI(ユーザーインタフェース)テストのスクリプトを簡単に作成できるツールだ。
WinAppDriverは、アプリケーションのテストに利用できるWindows 10対応のUI自動化サービス。WinAppDriverコミュニティーの多くの人にとって、UI要素を選択してその属性データを表示するための最も一般的なツールは、「Inspect」だった。だが、Inspectは、アクセシビリティーデータの表示という目的にはかなっているものの、UI自動化シナリオのサポート(XPathクエリの生成など)に関して立ち遅れている。
UI Recorderは、こうしたInspectの短所を解消し、ツールの代替を目指している。UI Recorderの最初のリリースでは、以下の重要シナリオに対応できる。
UI Recorderのコードは、オープンソースで公開されており、WinAppDriverのGitHubリポジトリから入手できる。ビルドとコンパイルは「Visual Studio 2017」で行うことが推奨されている。コンパイルしたら、すぐに使い始められる。
また、ZIP圧縮された実行可能ファイルも、同リポジトリの「Releases」セクションで入手できる。
UI Recorderは、シンプルで直感的なUIの提供を目指しており、以下のように2つのパネルに分かれている。
UI Recorderは、アプリケーションインタフェースに対するキーボードとマウスの操作(UIアクション)を追跡する。「Record」がアクティブなときは、新しいUIアクションが行われるたびに、両方のパネルでさまざまなUI要素情報が動的に更新される。
上のパネルは、現在選択されているUI要素のXPathクエリを表示し、下のパネルは、同じ要素のXML情報を表示する。下のパネルの「C# Code」タブに移動すると、記録されたアクションをC#コードで表示できる。WinAppDriverでのテストで、このコードを使用できる。
記録されたコードはクリップボードにコピーし、UI Recorderのテンプレートプロジェクトに貼り付け、再生できる。
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