ウイルス対策として、Windows 10標準の「Windows Defender Antivirus」を使用している場合(つまり、他にサードベンダーやフリーのウイルス対策ソフトウェアをインストールしていない場合)、「Windows Defender Antivirusの定義の更新」(Definition Update for Windows Defender Antivirus)や「Windows Defender Antivirusマルウェア対策プラットフォームの更新プログラム」(Update for Windows Defender Antivirus antimalware platform)という名前で更新プログラムが自動的にダウンロードされ、インストールされます。定義ファイルの更新は通常、1日1回以上、配布されます。再起動は必要ありません。
Windows 10 Homeエディション以外の場合、WUfBポリシーや「設定」アプリの「Windows Update」→「詳細オプション」にある「更新の一時停止」機能を利用して、最大35日間、機能更新プログラムや品質更新プログラムのインストールをさせないことが可能です。「更新の一時停止」がオンになっている場合でも、定義更新プログラムのインストールがブロックされることはありません。
Windows 10では、Windows Updateを通じて「ドライバー更新プログラム」が配布され、インストールされることがあります。もちろん、ハードウェア環境によっては、ドライバーの更新が提供されない場合もあります。
Windows Updateで配布されたドライバーの更新が原因で、デバイスが正常に機能しなくなることもあります。その可能性が高い場合は、Windows Updateでドライバーを更新させないように構成できます。Windows 10 Homeエディション以外であれば、グループポリシーやローカルコンピューターポリシーの「コンピューターの構成\Windows コンポーネント\Windows Update」にある「Windows Updateからドライバーを除外する」ポリシーを有効に設定します(画面4)。
Windows 10 Homeエディションの場合は、「コントロールパネル」(Control.exe)で「システムのプロパティ」(Sysdm.cpl)を開き、「ハードウェア」タブにある「デバイスのインストール設定」ボタンをクリックして、「いいえ」を選択することで同様の効果を期待できるかもしれません(画面5)。Windows 7やWindows 8.1のときはこれでブロックできたはずですが、Windows 10でも効果があるかどうかは確認していません。
ここまでの分類に含まれないものは、「その他の更新(Other Updates)」に分類されることになるでしょう。ただし、筆者が確認しているのは、毎月第2火曜日(日本ではその翌日)に配布される「悪意のあるソフトウェアの削除ツール(Windows Malicious Software Removal Tool)」くらいです。
どうですか、ややこしいでしょう。ここまで詳細に区別する必要はないかもしれませんが、少なくとも機能更新プログラム(Windows 10の新バージョンへのアップグレード)とそれ以外は区別できるとよいと思います。
岩手県花巻市在住。Microsoft MVP:Cloud and Datacenter Management(Oct 2008 - Sep 2016)。SIer、IT出版社、中堅企業のシステム管理者を経て、フリーのテクニカルライターに。Microsoft製品、テクノロジーを中心に、IT雑誌、Webサイトへの記事の寄稿、ドキュメント作成、事例取材などを手掛ける。個人ブログは『山市良のえぬなんとかわーるど』。近著は『Windows Server 2016テクノロジ入門−完全版』(日経BP社)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.