仮想マシン上にAD FSを構成します。サービスの構成時にActive Directoryドメインサービス(AD DS)との接続を行い、認証プロトコルの拡張を行います。
Set-AdfsProperties -EnableIdPInitiatedSignonPage $true
構成したAD FSに、条件付きの認証方式を設定します。今回は、iOS/Android端末からアクセスする場合と、社外ネットワークからPCでアクセスする場合に多要素認証を求めます。
認証の第2要素として、デバイス認証を有効化するために、デバイス登録サービスを有効化します。
Windows Server 2012 R2までは、PowerShellのコマンドレットを使用し、デバイス登録サービスを有効化する必要がありましたが、Windows Server 2016では、AD FSの管理画面からUIベースでサービスの有効化が可能となりました。
iOS/Android端末からアクセスした場合はデバイス認証、その他のOSで社外からアクセスした場合は証明書認証を利用し、多要素認証を構成します。
Set-ADFSAdditionalAuthenticationRule -AdditionalAuthenticationRules ' C:[Type == "http://schemas.microsoft.com/2012/01/devicecontext/claims/ostype", Value=~"(iOS)(Android)"] => issue(Type = "http://schemas.microsoft.com/authorization/claims/permit", Value = "true"); C1:[type == "http://schemas.microsoft.com/ws/2012/01/insidecorporatenetwork", value == "false"] => issue(type = "http://schemas.microsoft.com/ws/2008/06/identity/claims/authenticationmethod", value = "http://schemas.microsoft.com/claims/multipleauthn" );'
Get-ADFSAdditionalAuthenticationRule
今回は、AD FS 2016によるOffice 365とのSSO評価環境の構築手順として、AD FSの構築を説明しました。次回以降は引き続き、WAP、Azure AD Connectの構築の手順を説明します。
富士ソフト MS事業部 フェロー
Microsoft関連の技術プロジェクトに数多く参画し、システムアーキテクトとして開発からインフラまで広範囲の技術領域に対応。日々進化するMicrosoft新技術領域において、最新技術の調査・検証を実施し、新ビジネス創出の推進に従事している。
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