「悪意のある回路」を検出する検証ツールを共同開発 東芝情報システム、早大以前は阻止する方法がなかった

早稲田大学と東芝情報システムは、ハードウェアトロイ検証ツールを共同で開発した。同大学教授の戸川望氏が開発した「ハードウェアトロイ検出手法」を適用した。既知のハードウェアトロイを正しく検知し、誤検知もなかった。

» 2019年07月31日 08時00分 公開
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 早稲田大学と東芝情報システムは2019年7月29日、同大学理工学術院の教授である戸川望氏が開発した「ハードウェアトロイ検出手法」に基づいた検証ツールを共同で開発したと発表した。既知のハードウェアトロイを正しく検知でき、誤検知もないことを確認したとしている。

 ハードウェアトロイとは「悪意のある回路」のこと。LSI回路設計の現場には、外部に設計を委託した回路や他社製IP(Intellectual Property:知的財産権)に「悪さ」をする回路が組み込まれてしまうという問題があった。しかも、ハードウェアトロイが組み込まれていたとしても、これらを阻止する手段がなかった。今回開発したハードウェアトロイの検証ツールは、こうしたセキュリティ上のリスクを排除し、安全なLSI回路設計を可能にする。

画像 ハードウェアトロイ検出フロー(出典:東芝情報システム

「パタンマッチング」による検出で特許を取得

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