「GitHub for mobileとGitHub Actionsは、開発者の日常を変える最強の組み合わせ」GitHub Universe 2019(2)(2/2 ページ)

» 2019年11月22日 05時00分 公開
[三木泉@IT]
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 GitHubは今回のGitHub Universeで同時に、通知(ノーティフィケーション)機能の改善を発表している。今回の改善ではメール通知を受信トレイに送信する代わりに、GitHub上で通知をフィルタリングできるようになった。これで、GitHub for mobileを通じてGitHubを使った場合にも、自身や開発チームにとって重要な通知に集中できるようになった。

「GitHub Actionsは、開発者に自由を与えることがテーマ」

 上述のローソン氏のコメントにある、「やり取りをアクションにつなげる」という点では、文字通りGitHub Actionsが大きな役割を果たす。

 GitHub Actionsは2018年のGitHub Universeで発表された機能。GitHubはその後CI/CDの直接サポートを開始し、今回のGitHub Universeを機に、「GitHub Packages (旧GitHub Package Registry)」と共に一般提供を発表した。

 GitHub Actionsでは、GitHubおよびサードパーティーベンダー/組織、個人開発者により、既に1200以上のActionが提供されているという。

 例えばAmazon Web Services(AWS)は今回のイベントで、同社コンテナサービス「Amazon ECS」へのアプリケーションのデプロイにつながるActionを紹介した。

 デモでは、自身が開発したアプリケーションを、同じ開発チームのテスト担当者に壊されてしまうといった経験を持つ人が多いとして、プルリクエストからレビュー、テスト、ビルドまでのプロセスを自動化するActionを実行。次に、ECSのタスク定義ファイル作成など、デプロイに必要となる複数のステップを全て自動化するActionを実行してみせた。

 つまりアプリケーションのコード開発から、クラウドへのデプロイまでを、2ステップで行えるようにしている。

GitHubのプロダクト担当エンジニアリング・バイスプレジデント、ダナ・ローソン氏

 ローソン氏はActionsを、開発者の日常体験という観点から次のように説明する。

 「GitHub Actionsでは、開発ワークフローにおける各種の作業を、一貫した、繰り返し可能な形でつなぎ合わせることにより、どこまで開発者の負担を減らし、自由を与えられるかがテーマだ。単一のコントロールプレーンにとって、さまざまなツールを苦労して使い、スキルを習得することなく、作業を自動化できる。一方で既に使っている外部のツールがあり、それに満足しているなら、それも緊密に統合された形で利用できる」

 「GitHub Actionsは当初、多様なツールを結び付けることだけを目的としていたが、CI/CD機能を求める人が非常に多く、その後対応することになった。そしてこれにより、ワークフロー自動化を超えて、コードから本番運用までの、繰り返し可能なプロセスを実現するための基盤として使えるものになった」

 このGitHub ActionsをGitHub for mobileと組み合わせることで、開発チームの生産性を大きく向上できる可能性があると、ローソン氏は言う。例えば開発者はプルリクエストを出したら、その後外出したとしても、レビューからビルドまでが終わったのを確認して、エラーの心配なく、モバイル端末から1アクションでデプロイを実行することもできるようになるからだ。

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